「6代目山口組・高山若頭の立ち寄り先までがメモに」山健組トップ裁判の攻防


腕を切断させるなどの大けが

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 10月15日、中田組長に懲役20年が求刑されたが、弁護側は「凶器や指紋などの証拠がなく、無罪は明らか」と主張している。ヤクザ関連のこの種の銃撃事件で冤罪を訴えるのは、比較的珍しいことかもしれない。

 事件発生から4年が経過して開かれた法廷で繰り広げられた検察側と弁護側の攻防などについて紹介する。

 検察側の主張に基づけば、事件の概要は以下の通りである。

 事件は2019年8月21日の午後6時過ぎ、兵庫県神戸市で発生した。3代目弘道会の神戸連絡事務所前で、神戸山口組傘下の5代目山健組の中田組長が弘道会の組員にけん銃を発砲し、腕を切断させるなどの大けがを負わせた。中田組長は神戸山口組の井上邦雄組長の薫陶を受けた人物で、井上組長が歴任した健竜会、山健組のトップを中田組長も経験した人物だ。

映像解析の第一人者

 話を裁判に戻そう。

 中田組長は一貫して無罪を主張している。物証が無いというのが主張の根幹である。犯行に使われたと見られるトカレフは発見されていない。

 一方の検察は、凶器などの直接証拠はないものの約140の防犯カメラをリレーさせて犯行前から犯行後に中田組長の自宅に戻るまでを再現したうえで、組長の犯行であると断じた。

「検察側の証人として出廷した1人に当時の富山県警の警察官がいました。国内で映像解析の第一人者と呼ばれている人物だということでした。防犯カメラの画質は粗く、検察が中田組長と見ている人物は基本的にヘルメットをかぶってスクーターに乗って移動しており、組長が犯人であると断定するのはなかなか困難な作業だったようです」

 と、担当記者。



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