10月20日、名古屋市の繁華街での街頭演説に、『永遠の0』などのベストセラーがある作家の百田尚樹氏と名古屋市の河村たかし前市長が並び立った。
【写真】河村たかし氏が「将来を語り明かしたい」という女性はこの人
河村氏は、
「名古屋市長として減税を推し進め、一方で市税を増収させた。名古屋でやった減税を日本でもやりてえ。総理を狙う男、国政に再チャレンジだ」
と高らかに話し、百田氏は大きな拍手。衆院選の各種情勢調査で、国会で初の議席獲得が有力視されている政治団体「日本保守党」の代表が百田氏で、河村氏は共同代表を務める。
■「選挙モンスター」参戦で情勢が一変
衆院選が差し迫った10月1日、河村氏は突然、市長を辞め、政治団体「日本保守党」公認候補として、かつて5回当選を果たした愛知1区から出馬すると、名乗りをあげた。
この選挙区では、4期連続小選挙区で当選している自民党前職の熊田裕通氏と立憲民主党前職の吉田統彦氏、日本維新の会新顔の山本耕一氏が立候補を表明し、3氏の争いとみられていた。そこに「選挙モンスター」と呼ばれる河村氏が参戦したことで、情勢は一変した。
メディア各社の情勢調査では、突然出てきた河村氏がトップ。熊田氏、吉田氏、山本氏が追う展開だ。名古屋市長時代も根回しをせず、いきなりぶち上げて一気に流れを作る「河村流」だったが、衆院選でも同じ手法で支持が瞬く間に広がった。
熊田氏を支援する名古屋市議は
「まさに選挙モンスターだ。出馬表明からたった2週間でトップに立ってしまった。すさまじい破壊力、河村台風だ」
と呆然とした表情。
吉田氏陣営の関係者も、
「前の選挙では比例復活だったが、それから3年、今度こそ小選挙区で当選をとやってきた。だが、河村氏に吹っ飛ばされそうだ。なんとか最後までくらいつきたい」
という。
そこで、河村氏を直撃すると、
「手ごたえはまあまあじゃないのかな。市長時代から『衆院選でも河村さんと書きたい』との声はもらっていた。そういう皆さまからの期待に応えるべく最後までしっかり戦います」
と話した。