10月27日の総選挙:自民党への「お仕置き」はあるのか?
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10月27日の総選挙が近づいてきました。多くの国民が注目しているのは、自民党への審判、つまり「お仕置き」があるのかどうかでしょう。政治とカネの問題などで不信感を抱いている国民は少なくありません。しかし、過去の選挙結果を振り返ると、政権交代が実現する可能性は低いと言わざるを得ません。
では、なぜ自民党は長期にわたって政権を維持し続けているのでしょうか?元大阪府知事で、維新の創始者である橋下徹氏は、その理由を「政権変容論」(講談社刊)の中でリアルかつロジカルに解説しています。今回は、橋下氏の主張をもとに、日本の野党が政権交代を実現するために必要なことについて考えてみたいと思います。
野党の政策は「是々非々」で良いのか?
橋下徹氏
野党の存在意義として、政権与党とは異なる政策を掲げることが重要です。しかし、「自民党とすべて一緒」では、有権者からの支持は得られません。一方で、すべての政策に反対するのも現実的ではありません。橋下氏は、「是々非々」の姿勢が重要だと指摘しています。
立憲民主党や共産党は、「すべての法案に反対しているわけではない」と主張しています。確かに、手続き的な法案など、政治的な考え方が大きく影響しないものについては、野党も賛成することがあります。しかし、国民が注目しているのは、重要な政策に関する法案に対する野党の姿勢です。そして、重要な法案に関して、立憲民主党や共産党は、ほぼ例外なく反対しています。
野党は「本気で国民のことを考える」姿勢を示すべき
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橋下氏は、野党が重要な法案に反対する際、自民党の支持率が野党の支持率よりも圧倒的に高いという事実を認識する必要があると指摘しています。つまり、自民党の政策をすべて否定することは、民意を無視することになりかねないのです。
「是々非々」の姿勢は、日和見主義とは異なります。重要なのは、「良いものは良いものとして賛成し、悪いものは徹底して反対する」という姿勢です。
「自民党だから反対」「野党だから賛成」という短絡的な思考ではなく、「国民のために本当に必要な政策なのか」という視点を持つことが重要です。野党が「本気で国民のことを考えている」という姿勢を示すことこそが、有権者からの信頼獲得につながると、橋下氏は主張しています。