佐賀県伊万里市東山代町長浜の民家で女性2人が侵入してきた男に襲われ死傷した事件で、県警は27日深夜、近くに住むベトナム国籍の技能実習生、ダム・ズイ・カン容疑者(24)を強盗殺人と住居侵入の両容疑で逮捕した。
事件発生から2日足らずで容疑者が逮捕され、現場近くの住民たちは安堵の表情を見せた。一方で、事件後も容疑者がすぐ近くで生活していたことも明らかになり、動揺する人もいた。
27日午後5時過ぎ、白いマスクとTシャツ、短パン姿のダム・ズイ・カン容疑者は、数人の捜査員に囲まれながら寮から出てくると、すぐに捜査車両に乗せられた。その約7時間後、逮捕された。
カン容疑者が勤務する食品加工会社の関係者が28日朝、報道陣の取材に応じ、「勤務態度は真面目で、トラブルもなかった。私たちも驚いている。近隣に不安や迷惑をかけて申し訳ない」と話した。
現場近くに住む女性(76)は「事件が起きてから一睡もできなかったが、逮捕されたと聞いてとても安心した。10年以上住んでいるが、こんなに物騒な事件は初めて」と声を震わせた。
別の女性によると、寮では数人の外国人男性が生活し、休日になると女性も訪れていたという。「昔はあいさつを返してくれていたが、最近はなくなった。魚の頭を道に捨てたり、勝手に畑を作ったりしていた」と話した。