自民党、衆院選で苦戦?過半数割れの可能性と石破首相の進退は?

10月27日に迫った衆院選。自民党と公明党の選挙協力体制、自公は苦戦を強いられているという報道が目立ちます。「自公で過半数割れ」の可能性も囁かれる中、実際のところはどうなのでしょうか?そして、もしも過半数割れとなったら、石破茂首相は辞任するのでしょうか?今回は、最新の情勢分析と今後の展開を探ります。

選挙戦終盤、自公に暗雲?

「当初は過半数を楽観視されていた自公ですが、ここに来て下降トレンドにあるのは間違いありません」と、ある政治部デスクは語ります。

「このまま選挙戦終盤まで下降トレンドが続くのか、それとも踏みとどまるのか、あるいは持ち直すのか。現時点では、多くの有権者が投票先を決めておらず、見通しが難しい状況です。ただ、与党苦戦の原因は、野党の躍進というよりは、自民党の派閥パーティーを巡る裏金問題など、自らの失点が響いている側面が大きい。自公にはまだ支持を固めきれていない層も多く、伸びしろがある一方、野党側にその余地はほとんどないという見方もあります」(同デスク)。

当選の行方は予断許さず

「現時点で、与野党の接戦となっている選挙区は20~30程度あります。その中には、自公候補が数ポイントのリードを許している選挙区も少なくありません。僅差とはいえ、数字の上ではどうしても自公が劣勢に見える状況です。しかし、数ポイント差というのは、どちらに転ぶか分からない誤差の範囲内ともいえます。蓋を開けてみれば、『意外と自公は強かった』、『持ち直した』という結果になる可能性も十分にあります」(同デスク)。

選挙ポスター選挙ポスター

しかしながら、楽観視は禁物です。最近では、共産党の機関紙「しんぶん赤旗」が、自民党本部が公示後に非公認とした候補者の政党支部に2000万円の政党交付金を支給していたと報じるなど、逆風が吹いています。

「交付金の支給を決定した森山裕幹事長は、党勢拡大のための支出であり、候補者個人への支給ではないと説明していますが、批判をかわしきれていません。『実質的な公認ではないか』といった批判もあり、与党にとってマイナスイメージは避けられないでしょう」(同デスク)。

石破首相の進退は?

仮に自公が過半数を割り込んだ場合、石破首相は責任を取って辞任するのでしょうか?

「過半数割れとなれば、石破首相は厳しい立場に立たされるでしょう。しかし、すぐに辞任するかどうかは、選挙結果や党内の動向を見極めて判断する可能性が高いでしょう。もしも、責任論が噴出して党内が混乱するような事態になれば、求心力を維持するために辞任に追い込まれる可能性も否定できません」(同デスク)。

今回の衆院選は、まさに予断を許さない状況です。選挙戦の行方、そして石破首相の進退に注目が集まります。