イスラエル軍による攻撃が続くガザ地区北部では、世界保健機関(WHO)が予定していたポリオ予防接種が延期を余儀なくされました。戦闘の激化により、人道的な支援活動にも影響が出ています。
WHO、ガザ北部でのポリオ予防接種延期を発表
WHOは、ガザ地区北部で10歳未満の子供約12万人を対象に予定していたポリオ予防接種が、イスラエル軍の攻撃により延期になったと発表しました。
ガザ地区では9月に続き、今月から2回目の予防接種が開始されていました。イスラエル軍は、予防接種の実施時間帯に合わせて攻撃を一時休止するとしていましたが、WHOは「人道的な戦闘休止が実施されていない」と非難しています。
イスラエル軍、ヒズボラ最高幹部サフィエディン師の死亡を確認
一方、イスラエル軍は22日、9月に殺害した親イラン民兵組織ヒズボラの指導者ナスララ師の後継者と目されていた最高幹部サフィエディン師の死亡を確認したと発表しました。
イスラエル軍は、9月以降、ヒズボラの幹部を相次いで殺害しており、今回のサフィエディン師の死亡確認も、ヒズボラに大きな打撃を与えるものとみられています。
ガザ保健当局、死者数は4万2792人に
パレスチナ通信によると、ガザ地区北部ベイトラヒヤで爆撃があったほか、中部デールバラハでは国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の車両に砲撃があり、死傷者が出たとのことです。
ガザ保健当局は23日、昨年10月の戦闘開始以降のガザ側の死者数が4万2792人になったと発表しました。
ガザ北部から退避を要求されたパレスチナ人ら
イスラエル軍の攻撃により、ガザ地区北部では多くの人が家を追われています。
2022年1月、レバノン・ベイルートでの記者会見で話すヒズボラ最高幹部サフィエディン師
イスラエル軍が死亡を確認したと発表したヒズボラ最高幹部サフィエディン師。