【ロンドン時事】英会計検査院は23日公表した報告書で、イングランド北西部セラフィールドの原子力施設について、廃炉などの費用が今後100年で1360億ポンド(約27兆円)に上るとの推計を明らかにした。
作業の遅れやインフレなどの影響で、2019年時点の予測から2割近く増えると見込んだ。
セラフィールドでは1956年に世界初の商業用原発が運転を開始したが、老朽化や安全性の問題により、03年に稼働を停止。その後、原子力廃止措置機関(NDA)の管理下で廃炉作業や核廃棄物の処理などが進められている。福島第1原発の廃炉に取り組む東京電力ホールディングスとも協力関係にある。