エヌビディアCEO、TSMCに頭を下げた…「AIアクセラレータの欠陥、われわれの誤り」


エヌビディア(NVIDIA)のジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)が今年末に発売されるエヌビディアの新型人工知能(AI)アクセラレータ「Blackwell(ブラックウェル)」に設計欠陥があったことを認めて「100%エヌビディアの間違い」と話した。台湾TSMCとの関係に「雑音」があるのではないかという一部メディアの報道に対しては「フェイクニュース(Fake news)」と一蹴した。半導体業界では先端ファウンドリ(半導体委託生産)市場で独走するTSMCとエヌビディアの神経戦で、エヌビディアが「事実上の降参宣言」をしたという分析が出ている。

23日(現地時間)、ロイターによると、デンマークを訪問したフアン氏は「Blackwellに設計欠陥があった」としながら「これによって収率(良品比率)が低くなった」と認めた。続いて「いくつかのチップを最初から設計しながら同時にこれを作らなければならなかった」とし「現在はこのような問題を解決した」と明らかにした。フアン氏の釈明にもかかわらず、この日米株式市場でエヌビディアの株価は2.81%下落した。

エヌビディアは今年3月、次世代AIチップ「Blackwell」を公開し、これを4-6月期から量産する計画だったが繰り返し遅延した。これに対して半導体業界では設計欠陥で生産に支障が生じたのではないかとの疑惑を提起し、この過程で一部メディアはエヌビディアが製造パートナーであるTSMCと責任攻防を繰り広げたと報じた。これに対してエヌビディアが一部グラフィック処理装置(GPU)チップの生産をTSMCではなく、サムスン電子ファウンドリ事業部に任せる可能性があるという観測が出たりもした。

この日、フアン氏はTSMCとの葛藤説を伝えた報道について「フェイクニュースだ」と一蹴した。続けて「われわれは収率問題を解決し、驚くべき速度でBlackwellの製造を再開することができるようにTSMCが助けてくれた」と話した。エヌビディアのBlackwellはTSMCの4ナノメートル(1ナノメートル=10億分の1メートル)工程および先端パッケージングを使用して作っている。

ファンCEOの今回の発言をめぐり、先端チップ製造を事実上独占して圧倒的な先頭を走るファウンドリに君臨したTSMCの地位を見せたという分析だ。半導体業界関係者は「結局、天下のエヌビディアまで頭を下げた格好」と話した。

サムスン電子・インテルなど競争会社が最近ファウンドリ事業で停滞し、エヌビディアの立場でもTSMC以外には代案を探すのが難しい状況になった。先端半導体供給が不足した状況で、全体サプライチェーンの頂点に君臨するアップル・エヌビディアでさえTSMCとの交渉では厳しい立場を強いられるという。

TSMCの各顧客が生産物量の割当を少しでも多く受けようと競争しているためだ。TSMCは最近先端工程を中心に半導体生産価格を8%ほど引き上げたことが分かった。同社の今年7-9月期の営業利益率は47.5%に達した。



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