ノルウェーの遺跡で、1000年以上前の埋葬地を発見…遺骨50体と交易品が出土(海外)


埋葬地は9世紀から10世紀のもので、この地域が国際貿易で栄えていたことを示している。

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この地域の発展は、これらの交易路と海に近い立地によって支えられた。

デンマークのオースム遺跡では、長年にわたって鉄器時代の金属片が発掘されてきた。だが、そこにバイキング時代のものでありながら保存状態の良い人骨が、50体も埋もれていたことは知られていなかった。

2023年、建設プロジェクトの実施前に行われる調査中に、考古学者チームはこの埋葬地を偶然発見した。

半年前から発掘を指揮してきたマイケル・ボレ・ルンド(Michael Borre Lundø)は「通常、埋葬地からは歯が数本見つかればいい方だが、ここでは全身の人骨が見つかった」とAP通信に語っている。

オーデンセ博物館のボレ・ルンド率いる研究チームは、埋葬された年代を9世紀か10世紀だと特定した。1000年以上も前の人骨ということになる。

骨格に加えて、一緒に埋葬されていた珍しい装身具や宝物も発掘され、当時の人々の生活や社会経済的地位を明らかにする手がかりとなっている。例えば、宝石の中にはデンマーク原産ではないものもあった。

「予想していた通り、この墓は国際的な交易路とつながりのある人々の物語を伝えている」とボレ・ルンドはBusiness Insiderに宛てたメールに記している。

これらの交易路が新たな物資交換の手段となり、裕福な人々は遠く離れた地域の共同体から珍しく貴重な品々を手に入れられるようになった。また、それがデンマーク第3の都市となったオーデンセの発展にもつながった。

遠くの島で作られた「ブローチ」を発見

そのような国際的なつながりがあったことは、今回発掘されたブローチによっても示されている。これは動物の頭部をかたどったデザインで、オースムから数百キロも離れた現在のスウェーデンの島、ゴットランド島特有のものだ。

「ブローチはとても珍しいもので、この女性が大事にしたいたことから一緒に埋葬されたのだろう」とボレ・ルンドは述べている。



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