セブン-イレブン社長、弁当“上げ底”疑惑に猛反発も…利用者からは怒りの声

コンビニ業界の巨人、セブン-イレブン。その弁当を巡り、波紋が広がっている。「文春オンライン」が報じた“弁当上げ底”疑惑に対し、セブン-イレブン・ジャパン社長が真っ向から反論。しかし、その強気な姿勢に、利用者から批判が殺到しているという。一体何が起こっているのだろうか?

セブン-イレブン、業績不振と買収騒動の影で…

「ローソン、ファミリーマートと肩を並べるコンビニ大手であるセブン-イレブンですが、2024年3月~8月期の連結決算は、34.9%減と大幅な減益となりました。これは3社の中で唯一の減益であり、深刻な状況と言えます。さらに追い打ちをかけるように、アメリカの投資ファンドであるクシュタールが、セブン&アイ・ホールディングスを買収しようとしているとの報道も。セブン&アイ側は経営改革に乗り出す構えを見せていますが、先行きは不透明です。」(経済誌記者)

セブン-イレブンの商品棚セブン-イレブンの商品棚

そんな中、以前からSNSでささやかれていたセブン-イレブンの“上げ底”問題が、ついに大手メディアで取り上げられることとなった。

“上げ底”疑惑、社長の強気発言に火に油?

「お弁当を買ったら、容器の底が過剰に上げ底されていて、見た目の量より少なかったという声が、SNSを中心に上がっていました。特にセブン-イレブンの商品が目立つという指摘が多く、ユーザーの不満が溜まっていたのです。そこで『文春オンライン』は、セブン-イレブン・ジャパンの永松文彦社長に直撃取材を敢行。“上げ底”疑惑の真相について質問したところ、永松氏は『本当にそうなってました? 上げ底になってましたか?』と、真っ向から否定。『スーパーとか他のところ見てご覧なさいよ。どっちが上げ底かと。あれはルールで、何パーセントって決まってるんですよ。だからそんな、アコギなことはできないんですよ』と、強い口調で反論しました。さらに、SNSでの告発に対しては、『事実を持って投稿してほしい』と、苦言を呈したのです。」(同前)

しかし、この社長の強気な発言が、火に油を注ぐ結果となってしまった。

利用者から怒りの声

「これまでセブン-イレブンのお弁当に疑問を抱いていた利用者たちは、社長自らが“上げ底”を否定したことに対し、怒りを爆発させています。X(旧Twitter)上では、『この社長、自社のこういう“アコギな“商品知らないのか』『セブンイレブンは味も落ちていると思う。事実である底上げすら否定してあまつさえ消費者を批判するとかオワコンか』『セブンイレブンの底上げ否定。こう言うことを公式が言い放ってしまう事が余計に顧客を減らすことに気づけない無知』『仮にセブンイレブン側が本気で底上げしてないと思っていても、底上げしてると思っている消費者がこれだけいることを受け入れられない、認めない姿勢を取ってしまった時点で能力が知れる』など、批判的なコメントが殺到しています。」(同前)

ライバル2社は“増量作戦”で顧客満足度向上

企業と消費者の間で、認識のズレが生じているのだろうか?

「永松氏は記事の中で、弁当容器の傾斜について、電子レンジで温めるための工夫だと説明しています。むしろセブン-イレブンとしては、均一に温まるようにコストをかけた“成果”だと考えているのかもしれません。しかし、そうした事情を伝えるにしても、言い方に問題があったのではないでしょうか。まるで、上げ底だと感じた消費者が悪いと言わんばかりの言い方に聞こえても仕方がありません。一方、ライバルのファミリーマートは、2021年に創立40周年を記念して、『お値段そのまま40%増量』キャンペーンを実施。これが好評で、毎年恒例となっています。ファミチキやサンドイッチ、お弁当など、人気商品がボリュームアップして、消費者の心を掴んでいます。ローソンも同様のキャンペーンを行っており、セブン-イレブンは後れを取っている状況です。信頼回復のためには、消費者にもっと寄り添ったコミュニケーションが必要なのではないでしょうか。」(同前)

“上げ底”問題で、セブン-イレブンに対する消費者の心象は悪化してしまったようだ。企業努力を消費者に正しく伝えることの難しさが浮き彫りになったと言えるだろう。