【イスタンブール時事】レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは29日、新しい最高指導者として、ナンバー2を務めていたナイム・カセム師を選出したと明らかにした。
イスラエル軍は9月下旬、レバノンの首都ベイルート南郊の地下にあったヒズボラ本部を空爆し、最高指導者だったナスララ師を殺害。ヒズボラではそれ以降トップ不在が続いていた。
カセム師は暗殺を恐れ、ヒズボラの後ろ盾イランへ逃れたとも報じられたが確認されていない。ヒズボラは声明で「勝利を実現するまで抵抗の炎を輝かせ続けると誓う」と徹底抗戦を強調した。
ロイター通信などによると、カセム師は1953年生まれ。ヒズボラ創設当初から活動し、91年からはナンバー2としてナスララ師ら指導部を支えてきた。政党としての側面も持つヒズボラで、レバノン国内で政治的影響力を行使してきたとされる。