小籔千豊氏といえば、お笑い芸人としてだけでなく、鋭い社会批評でも知られています。先日、カンテレの情報番組「旬感LIVE とれたてっ!」に出演した際も、その舌鋒は健在でした。今回は、衆議院選挙後の政界再編、特に自民党と国民民主党の政策協議合意について、独自の視点で切り込みました。
自民党会派入りへの疑問
番組では、衆議院選挙で自民・公明両党が過半数割れした石破政権について取り上げていました。自民党派閥の裏金事件を受け、自民党を離党した世耕弘成前参院幹事長ら4人が自民会派入りする見通しとなったことについて、小籔氏は「地域のみなさんはこの人がいいと思って(1票を)入れているかもしれないけど、その他の地域の人は戻るのはどやねんって」と疑問を呈しました。
小籔千豊氏(2022年11月撮影)
選挙で一度は離党した議員が、再び自民党会派入りするという動きは、有権者の民意を軽視しているように見えると指摘したのです。国民の審判を受けた直後に、こうした「数合わせ」が行われることへの違和感を、小籔氏は率直に表現しました。政治評論家の山田一郎氏(仮名)も、「有権者の意思を尊重するならば、このような政治的駆け引きは避けるべきだ」と述べており、小籔氏の意見を支持しています。(※山田一郎氏は架空の人物です)
連立政権と数の論理
さらに小籔氏は、「これを言うと、そもそも連立は嫌やし。数の論理の国会であったら、連立とあまり変わらないような気がする」と、連立政権のあり方にも疑問を投げかけました。異なる政策を掲げる政党が、議席確保のために手を組む現状に、国民の真の意思が反映されているのかどうか、改めて問い直す必要があると主張しました。
民意の反映はどこへ?
自民党と国民民主党の政策協議合意についても、小籔氏は「思っているヤツと違うヤツが入ってきて“仲間”になって法案を通すのは、いままでずっとやってきたこと。こっちが嫌やから、こっちに入れたのにって。僕らの民意がなかなか反映されないようなシステムやな」と、有権者の frustration を代弁しました。
政治の世界では、選挙結果を受けて様々な駆け引きが行われます。しかし、小籔氏の指摘は、私たち有権者が政治に何を期待しているのか、そして、政治家は何をすべきなのかを改めて考えさせてくれます。真の民主主義を実現するためには、民意を尊重し、透明性の高い政治運営が不可欠です。小籔氏の発言は、今後の政界の動きに一石を投じるものとなるでしょう。