環境活動家として世界的に知られるグレタ・トゥンベリ氏が、来たる米大統領選について自身の見解を表明し、波紋を広げています。彼女はドナルド・トランプ前大統領を「はるかに危険な候補者」と位置づけ、現バイデン政権のイスラエル支持にも強い批判の声を上げました。
グレタ氏、米大統領選への懸念を表明
トゥンベリ氏は、X(旧Twitter)への投稿で、今回の大統領選が世界と人類の未来に大きな影響を与えるとして、その重要性を強調しました。そして、トランプ前大統領を名指しし、もう一方の候補者よりも「はるかに危険」だと断言しました。
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この発言は、気候変動問題への姿勢の違いを念頭に置いたものとみられます。トランプ前大統領はパリ協定からの離脱を表明するなど、環境政策に否定的なスタンスを取ってきました。一方、バイデン大統領はパリ協定への復帰を表明し、クリーンエネルギーへの投資を推進するなど、環境問題への取り組みを重視しています。
現政権のイスラエル支持にも批判の矛先
しかし、トゥンベリ氏は現バイデン政権にも批判の矛先を向けました。イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区への軍事侵攻を支持しているとして、バイデン政権を非難したのです。彼女は「パレスチナでのジェノサイド(集団虐殺)が、バイデン・ハリス政権の下で米国の資金と共謀によって起きている」と強く批判しました。
特に、罪のない子どもや民間人への爆撃を容認する姿勢を問題視し、「たとえ女性が指揮を執っていたとしても決して『フェミニスト』でも『進歩派』でも『人道派』でもない」と断じています。この発言は、ハリス副大統領が女性初となる副大統領であることを踏まえたものと解釈できます。
米国民への呼びかけ:投票の先へ
トゥンベリ氏は、米国民に対し、投票権を行使するだけでなく、抗議やボイコットなどの直接行動を起こすよう呼びかけました。「米国の帝国主義の壊滅的な結果」に対して声を上げ、行動を起こすよう促したのです。
彼女は「最悪な中で一番ましな選択をするだけに甘んじてはならない」と訴え、米国民の積極的な行動を呼びかけました。
著名な環境活動家であるトゥンベリ氏のこの発言は、米大統領選の行方に大きな影響を与える可能性があります。今後の動向に注目が集まります。