マッチングアプリで知り合った男性に恋愛感情を抱かせ、現金をだまし取ったなどとして、警視庁は、無職井田しずく容疑者(27)=住居不定=ら女2人を詐欺などの疑いで逮捕し、7日発表した。井田容疑者は「うそを言って相手を信用させ、お金を受け取り、インターネットカジノやホスト遊びに使った」などと容疑を認めているという。同庁は、井田容疑者が少なくとも約90人の男性から計約1億円をだまし取ったとみている。
逮捕された井田容疑者の祖父が朝日新聞の取材に応じた。
祖父によると、井田容疑者は気の強い性格だった。高校を中退後、パチンコ店でアルバイトとして勤務。そこで知り合った男性と結婚し、その後離婚したという。
祖父はかつて、都内で井田容疑者と同居していたが、6年ほど前から1度も会っておらず、住まいや暮らしぶりについて全く知らなかった。詐欺容疑で逮捕されたことについて驚いたといい、「みんな苦労してお金を稼ぐ。悪いことをしたのであれば反省してほしい」と話した。
マッチングアプリや出会い系サイトなどを通じた金銭トラブルの相談は近年急増している。国民生活センターによると、2018年度は45件だったが、23年度は20倍超の1017件に上った。
朝日新聞社