交通誘導員の仕事は、ただ立って誘導灯を振っているだけに見えるかもしれません。しかし、その実態は想像以上に過酷で、様々な困難に直面しています。特に、ドライバーからの理不尽な要求や嘘に悩まされることも少なくありません。今回は、78歳で現役の交通誘導員である柏耕一さんの体験を基に、そのリアルな現状をお伝えします。
高齢化が進む警備業界と交通誘導員の現状
警察庁の発表によると、2023年末時点で全国の警備員数は過去最高の58万人を超え、そのうち70歳以上が20%を占めています。高齢化が進む警備業界において、交通誘導員は重要な役割を担っています。 柏さんの著書『交通誘導員ヨレヨレ日記』とその漫画版は、交通誘導員の過酷な労働環境をリアルに描き、大きな反響を呼びました。
嘘つきドライバーとの遭遇
交通誘導員が直面する問題の一つに、「嘘つきドライバー」の存在があります。柏さんも、多くの嘘に悩まされてきました。
事例1:許可を得ているにも関わらず…
ある日、柏さんは朝8時から工事現場で交通誘導を行っていました。事前に必要な許可は取得済みでしたが、あるトラックドライバーから「9時前の工事は禁止だ」と文句を言われました。柏さんが許可を得ていることを説明しても納得せず、15分後に再び現れ「役所で確認したら許可は出ていないと言われた」と嘘をつきました。現場監督に確認したところ、やはり許可は取得済み。ドライバーは腹いせに嘘をつき、「うるせえ!俺が役所だ!文句あっか!」と捨て台詞を残して走り去りました。
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事例2:悪質な嘘をつくドライバー
他にも、悪質な嘘をつくドライバーは後を絶ちません。例えば、「この道はいつも通っているから通らせろ」と無理な要求をしてくるドライバーや、通行止めを無視して強引に進入しようとするドライバーもいます。
交通誘導員を守るために
このような理不尽な状況に日々対応している交通誘導員を守るためには、ドライバー側の意識改革も必要です。交通誘導員の指示に従うことは、安全な交通環境を維持するために不可欠です。
まとめ:交通誘導員への理解と敬意を
交通誘導員は、私たちの安全を守るために日々努力しています。彼らの仕事への理解を深め、敬意を払うことが、より良い社会を作る一歩となるでしょう。 この記事を読んで、交通誘導員の仕事について少しでも関心を持っていただけたら幸いです。ぜひ、周りの方にもこの現状を伝えてみてください。