職場での人間関係、実は危険がいっぱい? 近年、スメハラ、フキハラ、マチハラなど、新たなハラスメントが次々と生まれています。気づかぬうちに加害者にならないためにも、今注目の「新型ハラスメント」について詳しく解説します。職場のコミュニケーションを見直し、より良い人間関係を築くためのヒントが満載です!
新型ハラスメントとは?その驚きの実態
多様化する価値観の中で、かつては問題視されなかった言動が、相手に精神的な苦痛を与えるケースが増加しています。例えば、資格取得を促す「シカハラ」、職場で爪を切る「ツメハラ」、カラオケを強要する「カラハラ」、お菓子を特定の人にだけ渡さない「オカハラ」、カフェインレスを好む人にコーヒーを勧める「カフェハラ」など、実に様々な「新型ハラスメント」が存在します。
職場で働く人々のイメージ
これらのハラスメントは、悪意なく行われることも多く、加害者自身も気づいていない場合が少なくありません。しかし、被害者にとっては深刻な問題となり、職場環境の悪化や離職につながる可能性もあります。
一般社団法人日本ハラスメント協会の村嵜要代表理事は、「世代やジェンダー、ライフスタイルなど、価値観の多様化が進み、些細な言動がハラスメントと捉えられるケースが増えています。組織で働く人は、常に最新のハラスメント情報を把握し、自身の言動を振り返ることが重要です」と警鐘を鳴らしています。
40種類にも及ぶ新型ハラスメント事例
日本ハラスメント協会では、職場で実際に起こり得る40種類もの新型ハラスメントを特定し、注意喚起を行っています。これらのハラスメントは、大きく分けて「コミュニケーション」「職場環境」「個人情報」「身体的特徴」「ライフスタイル」といったカテゴリーに分類されます。
ハラスメント研修のイメージ
例えば、「コミュニケーション」に関するハラスメントとしては、過剰な質問攻めをする「質問ハラ」、否定的な発言ばかりする「ネガハラ」などがあります。「職場環境」に関するものとしては、エアコンの温度設定に口出しする「エアハラ」、デスク周りの整理整頓を強要する「セイトンハラ」など。
「個人情報」に関するものとしては、結婚や出産、家族構成などを詮索する「マリハラ」や「コドモハラ」、休日の過ごし方を執拗に聞く「シュクハラ」など。さらに、「身体的特徴」に関するものとしては、容姿や服装について言及する「ルックスハラ」、体型についてコメントする「デブハラ」や「ヤセハラ」などがあります。
「ライフスタイル」に関わるものとしては、趣味や嗜好を否定する「シュミハラ」、食生活に干渉する「ショクハラ」など、多岐にわたります。
ハラスメントを防ぐための対策
新型ハラスメントを防ぐためには、まず「ハラスメントとは何か」を正しく理解することが重要です。相手の立場に立って考え、自分の言動が相手に不快感を与えていないか、常に意識する必要があります。
具体的には、以下の対策が有効です。
- 社内研修の実施: 最新のハラスメント事例を共有し、適切な対応方法を学ぶ。
- 相談窓口の設置: ハラスメントに関する相談を気軽にできる環境を整備する。
- コミュニケーションルールの策定: 職場における適切なコミュニケーションの基準を明確にする。
- 個々の意識改革: 相手の気持ちを尊重し、思いやりのある行動を心がける。
これらの対策を総合的に行うことで、ハラスメントのない、働きやすい職場環境を実現できるでしょう。
まとめ:良好な人間関係構築のために
多様化する価値観の中で、新型ハラスメントは今後も増加していくことが予想されます。日頃からハラスメントに関する情報をアップデートし、自分自身の言動を見直すことが大切です。思いやりのあるコミュニケーションを心がけ、より良い職場環境を築いていきましょう。