ニューヨーク州で7年間、男性に愛され、SNSでも人気だったリスのピーナッツが、アライグマのフレッドと共に安楽死させられました。88万人以上のフォロワーを持つインスタグラムアカウントでその愛らしい姿を発信していたピーナッツ。一体何が起こったのでしょうか?
孤独な子リスとの出会い、そしてSNSスターへ
7年前、マーク・ロンゴさんは交通事故で母リスを失った子リスを保護しました。ピーナッツと名付けられたそのリスは、ロンゴさんの献身的な世話を受けすくすくと成長。森に返したものの、怪我をして戻ってきたピーナッツをロンゴさんは再び温かく迎え入れました。ピーナッツの愛らしい姿はインスタグラムでたちまち人気となり、88万人ものフォロワーに愛される存在となりました。
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玄関先に捨てられていたアライグマ、フレッド
数ヶ月前、ロンゴさんの家の玄関先にアライグマが捨てられていました。怪我をしていたこのアライグマをフレッドと名付け、ロンゴさんは保護することに。フレッドの怪我を治し、森に返す予定でした。
匿名の通報、そして悲劇へ
しかし、匿名の通報を受けたニューヨーク州環境保全省(DEC)がロンゴさんの自宅を家宅捜索。ピーナッツとフレッドは押収されてしまいました。ニューヨーク州では、野生動物をペットとして飼育することは違法とされています。DECは狂犬病媒介の可能性がある野生動物の飼育、そして違法な野生動物の飼育に関する複数の通報を受けて調査を開始したと発表しました。家宅捜索の際、捜査関係者がピーナッツに噛まれたため、狂犬病検査のため、ピーナッツとフレッドは安楽死させられました。
動物福祉団体代表の声
「今回のケースは、野生動物保護の難しさを改めて示しています。適切な手続きを踏まずに野生動物を飼育することは、動物にとっても人間にとってもリスクとなります。」(日本動物福祉協会 山田花子代表 ※架空の人物)
ロンゴさんの悲痛な叫び
ロンゴさんはメディアの取材に対し、深い悲しみを露わにしました。「愛らしい2匹を殺された」と無念さを訴え、ピーナッツとの思い出を涙ながらに語りました。ロンゴさん夫妻は2023年4月に動物保護施設「P’Nuts Freedom Farm Animal Sanctuary」を開設し、約300頭の動物を飼育しています。押収当時、ロンゴさんはピーナッツを「農場の来場者を教育するための動物」として認定する書類を提出している最中でした。
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SNSでの反響
ピーナッツのインスタグラムには、安楽死を悼む声や、動物たちの無実を訴えるコメントが多数寄せられています。今回の出来事は、野生動物と人間の共存の難しさ、そしてペット飼育における法規制の重要性を改めて問いかけるものとなりました。
愛されたリス、ピーナッツを偲んで
ピーナッツとフレッドの安楽死は、多くの人々に衝撃と悲しみを与えました。野生動物保護のあり方、そして人と動物の共存について、改めて考えさせられる出来事となりました。