アメリカ大統領選挙は、西部アリゾナ州でのトランプ前大統領の勝利確定をもって、全州の結果が出揃いました。トランプ氏は激戦州を制覇し、経済を最大の争点とした今回の選挙で圧勝。共和党は上下両院で多数派を確保し、「トリプルレッド」達成へ大きく前進しました。
トランプ氏、圧倒的な得票数で勝利
トランプ前米大統領(ロイター時事)
トランプ氏の得票数は約7460万票と、2016年、2020年の大統領選を上回る自己最多記録を更新。獲得選挙人数は312人と、ハリス副大統領の226人を大きく引き離しました。
激戦7州を制覇、全米で「共和党シフト」鮮明に
激戦7州のうち、前回勝利したノースカロライナ州以外の6州をトランプ氏が奪還。ヒスパニック系や黒人などのマイノリティー、若者、非大卒など、幅広い層からの支持を集めました。全米で「共和党シフト」が鮮明となった今回の選挙結果を受け、共和党の勢いはさらに加速するものと見られます。
ハリス氏、民主党支持基盤の票を失う
一方、ハリス氏の得票数は約7090万票と、2020年にバイデン大統領が獲得した約8100万票から大きく減少。民主党が強い都市部での勢いが鈍かったことに加え、同党の支持基盤であるマイノリティーの票を失ったことが敗因とされています。民主党内では、バイデン氏の撤退時期に関する議論や責任の追及が始まっているとの情報もあります。
民主党内、バイデン氏の責任追及の声も
民主党内では、ペロシ元下院議長などから「バイデン氏がもっと早く撤退していれば別の候補にチャンスがあった」といった声が上がっており、今後の党内情勢に注目が集まります。
共和党、「トリプルレッド」達成へ王手
選挙結果のグラフ(架空の画像)
連邦下院選でも共和党が優勢で、9日現在、213議席を獲得。上院で既に多数派を確保している共和党は、下院でも勝利すれば大統領と上下両院を掌握する「トリプルレッド」が実現します。「トリプルレッド」が達成されれば、トランプ氏は予算編成や法整備において抵抗勢力がなくなり、政権運営を有利に進めることができると予想されます。今後の政局の行方に大きな影響を与える今回の選挙結果。引き続き、jp24h.comでは最新情報をお届けしていきます。