ガンダムシリーズには、数多くの「ガンダム」の名を冠するモビルスーツ(MS)が存在します。しかし、その一方で、どう見てもガンダムタイプの形状でありながら、ガンダムとは呼ばれていない機体も少なくありません。今回は、そんな「ガンダムを名乗らないガンダム」たちについて、その魅力と謎に迫ります。
ガンダムとは?定義の曖昧さ
「目が二つあって、アンテナが生えていればガンダム」という意見もあるように、ガンダムタイプのMSに明確な定義は存在しないのかもしれません。しかし、リ・ガズィやシルヴァ・バレト・サプレッサーのように、ガンダムらしいフォルムを持ちながらガンダムを名乗っていない機体を見ると、「そもそもガンダムとは何か?」という疑問が湧き上がります。
alt="リ・ガズィのプラモデル"
ガンダムを名乗らないガンダム達:リ・ガズィの謎
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場するリ・ガズィは、Zガンダムの変形機構を簡略化し、量産化を目指して開発された機体です。バイオセンサー搭載により、スペック上はZガンダムに匹敵する性能を誇ります。まさにガンダムと呼ぶにふさわしい機体ですが、劇中では「ガンダムもどき」と呼ばれています。その理由は、正式名称が「リファイン・ガンダム・ゼータ」の略称であることに由来するのかもしれません。ガンダムに限りなく近い存在でありながら、あえてガンダムを名乗らない、その複雑な背景に、多くのファンが魅了されています。
ガンダムを名乗らないガンダム達:シルヴァ・バレト・サプレッサーの系譜
『機動戦士ガンダムNT』に登場するシルヴァ・バレト・サプレッサーも、ガンダムを名乗らないガンダムの代表格です。前作『ガンダムUC』の主人公機であるにもかかわらず、ガンダムではないという事実に驚くファンも多いでしょう。その出自は、ネオ・ジオンのMSドーベン・ウルフを改修したシルヴァ・バレトをさらに改良したもので、ドーベン・ウルフの原型はガンダムMk-V、そしてその源流はサイコ・ガンダムへと繋がります。まさに由緒正しきガンダムの系譜を継ぐ機体と言えるでしょう。
ガンダムを名乗らないガンダム達:異色の存在「シスクード」
ガンダムタイプのMSには、ツインアイとアンテナが必須条件と思われがちですが、中にはその条件を満たさずともガンダムタイプとして扱われる機体も存在します。2002年に発売されたゲーム『SDガンダムGジェネレーション モノアイガンダムズ』に登場するシスクード(通称:モノアイガンダム)はその一例です。モノアイ(単眼)でありながらガンダムタイプとされる異色の存在であり、ティターンズからエゥーゴへと渡り歩くという、ガンダムMk-IIを彷彿とさせる経歴も興味深い点です。
ガンダムの多様性とその魅力
ガンダムシリーズには、今回紹介した以外にも、様々な「ガンダムを名乗らないガンダム」が存在します。これらの機体は、ガンダムの定義の曖昧さ、そしてその多様性を象徴する存在と言えるでしょう。正式なガンダムではないからこそ、それぞれの機体に秘められた物語や開発背景に、より一層の深みと魅力が生まれているのかもしれません。ガンダムシリーズの奥深さを改めて感じさせてくれる、興味深いテーマと言えるでしょう。
まとめ:ガンダムを名乗らないガンダムたちの未来
ガンダムを名乗らないガンダムたちは、ガンダムシリーズの多様性を示す象徴的な存在です。これらの機体の存在は、私たちに「ガンダムとは何か?」という問いを投げかけ、シリーズの世界観をより深く理解するきっかけを与えてくれます。今後、どのような「ガンダムを名乗らないガンダム」が登場するのか、そしてそれらがどのような活躍を見せてくれるのか、今後の展開に期待が高まります。