兵庫県知事選は、斎藤元彦氏のパワハラ疑惑など一連の騒動から波乱の展開を見せています。全国的な批判を浴びた斎藤氏ですが、7人の候補者の中で支持を拡大しているようです。投開票日を目前に迎えた15日、斎藤氏の誕生日に全国から支援者が集まり、500人以上の聴衆で街頭は埋め尽くされました。
熱狂的な「生誕祭」と深まる県民の分断
姫路駅前で開催された斎藤氏の演説会では、まるでテーマパークのパレード待ちのような長蛇の列ができ、演説が始まると大きな歓声が上がりました。47歳を迎えた斎藤氏は「選挙中なので祝っている場合ではないが、新たな気持ちで頑張る」と決意を表明しました。しかし、同時に斎藤氏への反対派もプラカードを掲げて抗議活動を行うなど、県民の意見は真っ二つに割れている様子が伺えます。斎藤氏の陣営と反対派の小競り合い、聴衆からの怒号が飛び交うなど、現場の緊張感は高まっていました。
姫路駅前で演説する斎藤氏
斎藤氏猛追か、現職市長らは稲村氏支持を表明
終盤に入り、斎藤氏が稲村和美氏に追いついているとの報道も出ています。このような状況を受け、異例の事態が発生しました。兵庫県内29市のうち22市の現職市長が稲村氏への支持を表明したのです。市長らは、斎藤氏の騒動による県政の混乱、そして選挙戦における誹謗中傷を問題視し、「これ以上の混乱は県民を不幸にする」と強く非難しています。
市長たちの緊急会見:県政の混乱に終止符を
14日に行われた記者会見には7人の市長が出席し、稲村氏支持の理由を説明しました。彼らは、斎藤氏の一連の騒動によって県政が停滞し、県民生活にも悪影響が出ていると主張。県政の正常化と安定のために、リーダーシップを発揮できる稲村氏への期待を表明しました。
「兵庫の躍動を止めない!」 斎藤氏の選挙スローガンと現実の乖離
斎藤氏の選挙スローガンは「兵庫の躍動を止めない!」ですが、現状は厳しいと言わざるを得ません。熱狂的な支持者と、強い反発を示す反対派。そして現職市長らの異例の行動。果たして斎藤氏は、この逆風を乗り越え、再び兵庫県政の舵取りを担うことができるのでしょうか。今後の動向に注目が集まります。