国民民主党、先の衆議院選挙で議席を4倍に増やし、政界のキャスティングボートを握る存在となりました。代表のスキャンダル報道もありましたが、自民・公明両党からの厚遇は変わらず、国民民主党の人気は衰えていません。なぜ、少数与党ながらこれほど注目を集めるのでしょうか?その理由を紐解いていきます。
国民民主党モテ期の秘密:維新の存在が鍵?
国民民主党の政策「手取りを増やす」は確かに人気ですが、そのモテ期の真の理由は、実は日本維新の会との関係にあります。衆議院の会派別所属議員数は、維新が38名、国民民主党が28名。連立参画や政策協力において、自公両党がターゲットとするのは、議席数が近いこの二党なのです。
alt: 衆議院選挙の様子
維新と公明:関西での仁義なき戦い
一見、自公両党にとって維新を取り込む方が合理的にも思えます。しかし、問題は関西にあります。今回の衆院選で、維新は公明党の牙城であった大阪・兵庫の6つの小選挙区で全面対決を挑み、大阪では全選挙区で勝利を収めました。この結果は、維新と自公の間には深い溝があることを示しています。
政治評論家の山田一郎氏(仮名)は、「維新と公明はかつて大阪都構想で協力関係にありましたが、維新が府議会と市議会で過半数を獲得したことで、馬場代表が関係のリセットを宣言しました。結果として、今回の衆院選での全面対決に至ったのです」と分析しています。
公明党にとっての関西:失われた地盤を取り戻せるか?
関西は公明党にとっても維新にとっても「発祥の地」。特に公明党にとっては「常勝関西」と呼ばれた重要な地盤でした。今回の選挙結果を受けて、公明党は党勢回復に向けて厳しい戦いを強いられることになりそうです。
alt: 選挙ポスター
国民民主党:自公両党にとっての“次善の策”?
維新との関係構築が難航する中、国民民主党は自公両党にとって貴重な協力相手となっています。国民民主党の協力を取り付けることで、政権運営の安定化を図る狙いがあると見られています。今後の政界において、国民民主党の動向はますます重要性を増していくでしょう。