浜田雅功とハマ・オカモト、『ごぶごぶフェス2025』での初親子共演に密着

ダウンタウンの浜田雅功と、その長男であり人気ロックバンドOKAMOTO’Sのベーシスト、ハマ・オカモトが初めて音楽フェスで共演した『ごぶごぶフェス2025』。その舞台裏に迫るMBSの密着番組『完全密着!!ごぶごぶフェス2025』が2日深夜に放送され、親子ならではのユーモラスかつプロフェッショナルなやり取りが明らかになった。この共演は、日本のエンターテインメント界においても注目される出来事であり、多くの音楽ファンやテレビ視聴者が関心を寄せた。

共演実現の経緯とリハーサルの舞台裏

親子共演のきっかけは、今年1月にハマ・オカモトがMBSラジオ『ごぶごぶラジオ』にゲスト出演した際、「行く行く」とフェス参加を約束したことだった。しかし、3月に浜田雅功が体調不良で一時休養に入り、フェスへの出演や親子共演に一時的に不安がよぎった。幸いにも浜田は回復し、5月上旬、休養明け後初の本格的な音楽リハーサルで親子の初セッションが実現した。番組では、リハーサルスタジオにラフな格好で登場した浜田が拍手で迎えられる様子が放送された。浜田が「ウイッス」と手を挙げると、息子であるハマからは「あの、25分遅刻なので。本当に皆さん、お待ちになってましたんで、きょうはよろしくお願いします」という厳しい一言が返ってきた。これにはスタジオに笑いが起こり、浜田は小声で「うるさいわ」とつぶやきながらも息子を指差すなど、冒頭から軽妙なやり取りを見せた。

ごぶごぶフェスに出演したダウンタウン浜田雅功ごぶごぶフェスに出演したダウンタウン浜田雅功

浜田の十八番だという『六本木ララバイ』を熱唱する姿を見たハマは「めちゃめちゃ気持ちよく歌うんだね」と指摘し、再び笑いを誘った。さらにハマから、マイクの使い方について「上から目線なんですけど、マイクでしゃべってもらった方が」とプロとしての具体的なアドバイスを受けると、浜田は「やりにくい」と本音をこぼした。そして、浜田のソロ名義での初シングル『春はまだか』でのセッションへ。ベースのハマと歌う浜田が向かい合ったり、背中を付け合ったりと息の合った演奏を披露した。セッション終了後、ハマが「どうですか? 地味に初セッションなんですけど」と感想を求めると、浜田は「へえ。普通の伴奏でしたけど」と冗談めかして大笑いした。リハーサル段階から、親子としての遠慮のない関係性と、ミュージシャン同士としての緊張感が入り混じる様子が映し出された。

ハマ・オカモトが見た「歌手・浜田雅功」とフェスの心境

本番を前にしたハマ・オカモトは、取材場所が他の出演者も利用する食事どころの裏だったことに触れ、「とても居づらいですよね」と苦笑いした。自身のフェス出演については、「皆さん、いろんな意味で注目していただいてるとは思うので。結果、今年出られてよかったなと思います」と、その意義を語り、声を弾ませた。

父である歌手・浜田雅功の魅力について問われると、ハマは毒舌を交えずに率直なコメントを寄せた。「歌を歌うということに関しては、もちろん歌ってる姿は見たことありますけど、変わらないですね、歌声が」と、昔の印象と変わらない歌声に言及。「歌ってた時期の、皆さんの印象にあるような歌たち。声色があまり印象が変わらないというか、『CDで聞いてたところと違うとこで伸ばすなあ』みたいなあるじゃないですか。(父は)ああいうのやらないんで、『きちんと歌える人なんだな』という印象ありましたけど」と、プロのミュージシャンならではの視点で分析した。さらに、「実際、仕事場に居合わすこともなかったですし。だから『知らない面があるだろうな』って思ってたんですけど、あまりにもなくて、ちょっとショックでしたね」と、意外なほどプライベートと仕事の差がない父の姿に触れた。自身の祖父(浜田の父)も親交があったという、ファンであり同じ事務所の先輩でもある奥田民生が手掛けた『春はまだか』は、「思い入れが一番ある曲」だと明かした。

本番ステージでの軽妙な掛け合いとパフォーマンス

2日間開催された『ごぶごぶフェス』の初日、5月10日のヘッドライナーとして登場した浜田雅功。大観衆を前にエンジンがかかってきたところで、十八番の『六本木ララバイ』に入ろうとすると、突然ステージにハマ・オカモトが乱入。「ちょっと、ちょっと。止めて、止めてください」と浜田を制止しようとした。しかし歌い続ける父に対し、ハマは遂に「じじい!」と言い放ち、強引にマイクを奪った。このコントのような親子の掛け合いで、客席は大きな笑いに包まれた。

ごぶごぶフェス2025で初めて親子共演を果たした浜田雅功とハマ・オカモトごぶごぶフェス2025で初めて親子共演を果たした浜田雅功とハマ・オカモト

仕切り直したハマは、「きょうはありがとうございます。こんなにたくさん、父のイベントに」と会場に集まった観客に感謝を述べた。浜田が「本当に初めてですからね」と言うと、ハマは「ラジオではご一緒してるんですけど、物理的に隣にいるのを皆さんに見られるっていうのはきょうが初めてなんですよね」と、ラジオ共演はあったものの、公の場で並び立つのは初めてであることを説明した。これに対し浜田が「逆に気持ち悪ない!」と投げかけると、ハマも「確かに。ただ親子が並んでるだけなのに」と返すなど、ステージ上でも普段通りの親子関係を垣間見せた。

その後、『春はまだか』の演奏がスタートすると、浜田がハマの肩に手をやるなど、親子の絆を感じさせる場面も見られた。続いて披露された『WOW WAR TONIGHT』では、浜田がステージ右側への移動が目立つパフォーマンスを展開した。

終演後の「親子喧嘩」と「リスペクト」のポーズ

初日終演後の乾杯の席でも、親子のやり取りは続いた。浜田がハマに対して「ずっといじってくる」と指摘すると、ハマは「いじってはないです」と否定。浜田が「何年も殴ってないから殴ろうかな」と冗談めかして言及する場面も。するとハマは、先ほどのステージでの浜田の動きについて「本当にね、左ウイングで行かなさ過ぎてびっくりした」と具体的なダメ出しを行った。これに対し浜田は「お前が指示すんなって。オレは大体、配分わかりながらやってんねん」と反論。ハマがすかさず「わかってないからやってんのよ」と切り返すなど、漫才のようなテンポの良い掛け合いを披露した。この「親子喧嘩」の様子を見かねた浜田軍団のライセンス・井本貴史が「ちょっと、親子喧嘩すんなら楽屋行ってもらえませんか」と仲裁に入り、場は再び笑いに包まれた。体調不良で休養していたとは思えないほど、浜田雅功の精力的な奮闘ぶりが密着スペシャルでは丁寧に描かれた。エンディングでは、浜田が出陣する際に行う、右手の人差し指を唇にあて「リスペクト」と言いながら上にやるお決まりのポーズを、親子二人で披露。「ダサぁ」とツッコむハマの頭を、浜田が笑いながら楽しそうにはたく様子が映し出され、最後まで親子の温かい関係性が伝わる映像となった。

結論として、『ごぶごぶフェス2025』での浜田雅功とハマ・オカモトの親子初共演は、事前の期待を裏切らない、笑いと感動が入り混じる素晴らしいイベントとなった。舞台裏の密着映像は、公の場では珍しい二人のプロフェッショナルかつユーモラスな関係性を浮き彫りにし、多くの視聴者にフェスの魅力とともに、家族の絆の形を示したと言えるだろう。

参考資料

ENCOUNT編集部 (2025年7月3日). 『完全密着!!ごぶごぶフェス2025』で親子共演. Yahoo!ニュース. https://news.yahoo.co.jp/articles/9e36d5e6f6fba22018108d4480ef2f44ccd7d78f