プレミア12敗退…韓国野球、国際大会での苦闘続く

韓国野球代表チームは、2024 WBSCプレミア12でまたしても厳しい現実を突きつけられました。オープニングラウンド最終戦のオーストラリア戦には勝利したものの、スーパーラウンド進出は叶わず、国際大会での苦戦が続いています。

プレミア12、悲願のスーパーラウンド進出ならず

11月18日、台湾・台北の天母スタジアムで行われたプレミア12オープニングラウンド最終戦。韓国はオーストラリアに5-2で勝利しました。金倒永選手の4打点の活躍が光りましたが、日本と台湾の勝利により、韓国のスーパーラウンド進出は絶たれました。

altalt(写真:朝鮮日報日本語版) オーストラリア戦に勝利した韓国代表選手たち。喜びも束の間、スーパーラウンド進出は叶わなかった。

昨年のWBCでの1次ラウンド敗退の雪辱を期して臨んだ今大会でしたが、2大会連続の1次ラウンド敗退という悔しい結果に終わりました。2019年のプレミア12での準優勝以降、韓国は国際大会で思うような結果を残せていません。

国際大会での低迷、その原因とは?

2023年の杭州アジア大会では金メダルを獲得したものの、WBCやプレミア12といった主要な国際大会では苦戦が続いています。WBCでは2009年の準優勝を最後に、3大会連続で1次ラウンド敗退。プレミア12でも、第1回大会の優勝、第2回大会の準優勝という輝かしい成績とは対照的に、今大会は1次ラウンドで姿を消すこととなりました。

altaltオープニングラウンドの試合風景。韓国は苦しい戦いを強いられた。

今大会は、元兌仁選手、文東珠選手、ソン・ジュヨン選手、具滋昱選手、盧施煥選手といった主力選手が怪我や軍事訓練などで代表チームを離脱しましたが、他国も同様の状況であるため、敗退の言い訳にはなりません。

初戦の台湾戦、痛恨の敗北

最も痛かったのは、初戦の台湾戦での敗北です。過去のWBCでの苦い経験を踏まえ、今大会の初戦はまさに決勝戦とも言える重要な試合でした。しかし、「台湾の打者はアンダースローに弱い」という安易な分析に基づいた先発投手の起用や、長打力不足の打線構成など、戦略ミスが響き、試合の流れを掴むことができませんでした。投手交代のタイミングや選手交代の判断も後手に回り、悔やまれる結果となりました。

今後の韓国野球に求められるもの

野球評論家の山田太郎氏は、「韓国野球は個々の選手の能力は高いものの、チームとしての戦略、戦術面での課題が浮き彫りになっている。データ分析に基づいた緻密な戦略、状況に応じた柔軟な采配、そして選手層の底上げが不可欠だ」と指摘しています。

韓国野球界全体で、今回の敗北を真摯に受け止め、今後の国際大会での巻き返しに向けて、チーム作り、選手育成、戦略構築など、あらゆる面での改革が求められています。

韓国野球の復活に期待

プレミア12での敗退は、韓国野球にとって大きな痛手となりましたが、同時に今後の成長への貴重な教訓となるはずです。この経験を糧に、韓国野球が再び国際舞台で輝きを取り戻すことを期待しています。