大阪の病院で82歳男性が新型コロナ感染症で死亡した事案で、死の数日前、喉に大きなキーホルダー付きの鍵が詰まっていたことが判明。遺族は病院側の説明に納得せず、真相究明を求めています。コロナ禍の混乱の中、医療現場で何が起きたのでしょうか?
82歳男性、コロナ感染前に喉に鍵が…
alt大阪市内で印刷会社を経営していた大西健一さん(当時82歳)は、自宅での転倒による胸椎圧迫骨折で入院中でした。2022年9月13日、大西さんは喉の痛みを訴え、翌日コロナ陽性と診断。その後、肺炎の疑いでレントゲン検査を受けたところ、喉に鍵が詰まっていることが発覚しました。緊急手術で鍵は摘出されましたが、大西さんは1週間後の9月22日に死亡。
誤飲?病院側の説明に不信感
alt認知症の症状があった大西さんは、入院中、ファスナー付きのつなぎ服を着用。喉から摘出された鍵は、そのつなぎ服のファスナーを開けるためのものだったといいます。全長約12cm、フラミンゴ型のキーホルダー付き。病院側は鍵の管理が不十分だったことを認め、遺族に謝罪しましたが、「鍵の誤飲と死亡の因果関係は認められない」と説明。 しかし、大西さんの息子は「鍵を見た時、震えました。こんな大きなものが喉に…」と当時の衝撃を語り、病院側の説明に納得していません。カルテには、大西さんが9月13日から繰り返し喉の痛みを訴えていた記録が残っていたのです。
専門家の見解は?
医療安全に詳しい山田医師(仮名)は、「高齢者の場合、異物誤飲は窒息や肺炎のリスクを高めます。特にコロナ感染中の患者は呼吸機能が低下しているため、影響はより深刻になる可能性があります」と指摘。鍵の誤飲と死亡の因果関係について慎重な調査が必要だと述べています。
コロナ禍の医療現場、再発防止策は?
遺族は「コロナ禍の混乱の中、他にも同じようなことが起きているかもしれない」と訴え、病院側に納得のいく説明を求めています。この痛ましい事例は、コロナ禍における医療体制の課題を改めて浮き彫りにしました。医療機関は再発防止に向け、どのような対策を講じるべきなのでしょうか?
今後の課題
医療現場における安全管理体制の強化、情報公開の透明性確保、そして遺族との誠実なコミュニケーションが不可欠です。この事件を教訓に、医療関係者だけでなく、私たち一人ひとりが医療の安全について真剣に考える必要があるのではないでしょうか。