スペイン王室を揺るがすスキャンダル、国民からの風当たり、そして世界的に問われる王室の意義。困難な状況に立たされるレティシア王妃と、日本の雅子皇后の友情にスポットライトを当て、その背景にある歴史や共通点を探ります。
スペイン王室と日本の皇室:400年以上続く交流の歴史
スペインと日本の関係は400年以上前に遡り、両国の皇室も深い絆で結ばれています。天皇陛下も皇太子時代にスペインを6回訪れており、その特別な思い入れが伺えます。漫画家で皇室ウォッチャーの辛酸なめ子さんも、「天皇陛下にとってスペインは特別な国」と指摘しています。
雅子皇后とレティシア王妃のハグ
1986年、スペインのエレナ王女が来日した際の歓迎レセプションで、外交官デビューを果たした雅子さま。この時、天皇陛下が雅子さまに一目惚れされたというエピソードは有名です。そして、今回スキャンダルの渦中にあるレティシア王妃とは、雅子皇后にとって親友とも言える存在なのです。
雅子皇后とレティシア王妃:固い友情で結ばれた二人
2019年の天皇陛下の即位礼正殿の儀には、フェリペ国王と共にレティシア王妃も出席しました。その際、雅子皇后とレティシア王妃がハグを交わす姿が大きな話題となりました。雅子皇后はスペイン語に堪能で、通訳なしで会話ができることも、二人の親密さを物語っています。
共通の境遇、支え合う二人
辛酸なめ子さんによれば、雅子皇后とレティシア王妃には多くの共通点があります。どちらも民間出身で王室に入り、周囲の厳しい声に悩まされてきた経験を持つのです。レティシア王妃はスペイン王室で初めて民間から嫁いだ女性であり、離婚歴があることから保守派からのバッシングを受けました。雅子皇后も、療養生活中に様々な憶測や批判に晒されました。こうした共通の経験が、二人の絆をより一層深めていると言えるでしょう。
レティシア王妃の元交際相手が暴露本を出版し、波紋が広がる中、雅子皇后からの励ましがレティシア王妃の心の支えになっているのではないでしょうか。
世界の王室の未来:揺らぐ権威と国民の信頼
近年のスペイン王室は、国民からの支持が低迷し、王室廃止論まで浮上しています。集中豪雨の被災地訪問で住民から泥を投げつけられたという報道もあり、王室の権威が揺らいでいる現状が浮き彫りになっています。これはスペインに限った話ではなく、イギリスのチャールズ国王もオーストラリア訪問時に抗議の声を浴びせられるなど、世界の王室が厳しい状況に直面しています。
雅子皇后とレティシア王妃
このような困難な時代において、雅子皇后とレティシア王妃の友情は、国境を越えた心の支えとなっていることでしょう。王室の未来が不透明な中、二人の友情がどのように発展していくのか、注目が集まります。