47歳、現役記者の私がまさか脳梗塞になるとは…。想像もしていませんでした。高齢者の病気というイメージが強かった脳梗塞ですが、実際に自分が体験してみて、その実態、特に食事制限の厳しさに驚愕しました。今回は、私の体験を通して、脳梗塞後の食事制限について詳しくお伝えします。
脳梗塞と食事制限の切っても切れない関係
alt="質素な入院食:ご飯、切り干し大根、味噌汁、牛乳、お茶"
入院翌朝、目の前に現れたのは、白米、切り干し大根、味噌汁、牛乳、そしてお茶という、超減塩食。まさに「鬼の食事制限」の始まりでした。
脳梗塞や脳内出血などの脳卒中は、血管のトラブルが原因です。塩分の過剰摂取は、血液量増加、血圧上昇、そして血管への負担増大につながり、動脈硬化を促進します。医師からは、動脈硬化を古くなった自転車のゴムチューブに例えて説明されました。古くなったゴムチューブは柔軟性を失い、裂けやすくなります。この「裂ける」状態が脳内出血、柔軟性を失った血管にコレステロールなどが詰まるのが脳梗塞とのこと。健康診断でよく見るLDLコレステロール値は、このコレステロールの蓄積リスクを示す指標です。
つまり、脳梗塞予防には減塩が不可欠。1日6グラム、1食平均2グラムの塩分摂取が推奨されています。これは想像以上に厳しい制限です。例えば、うどんの麺だけで約1.4グラム、汁うどんにすれば1杯で1食分の塩分量に達してしまいます。
意外な落とし穴!寿司や中華料理の塩分量
さらに驚いたのは、寿司の塩分量。シャリの合わせ酢に含まれる塩分のため、1貫で約0.6グラム。回転寿司でよくある2貫1皿を5皿食べれば、1日分の塩分摂取量を超えてしまいます。
そして、高塩分料理の代表格といえば中華料理。デパ地下で購入した中華弁当の中には、1つで6.8グラムの塩分を含むものもありました。弁当1つで1日の許容量をオーバーしてしまうのです。
alt="脳梗塞の初期症状について説明する医師"
減塩生活を続けるための工夫
管理栄養士の山田花子さん(仮名)は、「外食や市販の加工食品は塩分量が多い傾向があるので、できるだけ自炊し、調味料の使用量を控えることが大切です。だしやスパイス、ハーブなどを活用して風味を豊かにすることで、塩分が少なくても満足感のある食事を楽しめます」とアドバイスしています。
減塩生活で健康な毎日を
脳梗塞は、食生活と密接に関係しています。減塩を意識した食生活は、脳梗塞予防だけでなく、高血圧や心臓病などの生活習慣病予防にもつながります。今回の私の体験が、皆様の健康管理の参考になれば幸いです。