明知鉄道(岐阜県恵那市)に、かつての雄姿を取り戻すべく、蒸気機関車(SL)が再び走り出す計画が進んでいます。リニア中央新幹線の開業を控え、地域活性化の起爆剤として期待が高まるこのプロジェクト。実現可能性を探る恵那市の検討委員会は、資金調達などの条件付きで運行可能との判断を下しました。本記事では、SL復活計画の詳細と、地域にもたらす効果について迫ります。
懐かしいC12が再び!明智鉄道SL復活計画とは?
1973年まで旧国鉄明知線で活躍していたSL「C12」が、再び明知鉄道の線路を走る日が来るかもしれません。恵那市では、リニア中央新幹線の開業を見据え、観光客誘致の目玉としてSL運行計画を構想。2023年11月に設置された有識者らによる検討委員会が、その実現可能性を検証してきました。
明智駅に展示されているC12型蒸気機関車
長年の時を経て、ついに検討委員会から「ゴーサイン」が出されました。資金調達などの課題をクリアできれば、運行は可能との判断です。具体的な準備期間は最短でも4年と見込まれており、運行開始時期は未定ですが、市が最終判断を下したのち、本格的な準備段階へと移行します。
地域活性化のシンボルへ!SL復活に期待される効果
SL復活は、単なる鉄道運行の再開にとどまらず、地域経済の活性化にも大きな波及効果をもたらすと期待されています。
観光客誘致による経済効果
ノスタルジックなSLの運行は、鉄道ファンのみならず、幅広い層の観光客を魅了するでしょう。SLが走る風景を求めて、全国から観光客が訪れることで、地域経済の活性化に大きく貢献すると考えられます。地元の飲食店や宿泊施設、土産物店などへの経済効果も期待されます。
地域の魅力再発見
SL運行は、地域住民にとって、地元の魅力を再発見するきっかけとなるでしょう。古き良き時代の鉄道文化に触れることで、地域への愛着が深まり、地域活性化への機運が高まることが期待されます。
2016年に明智駅構内で行われたC12の試験走行イベント
リニア中央新幹線との相乗効果
隣接する中津川市にはリニア中央新幹線の駅が設置される予定であり、SL運行との相乗効果で、より多くの観光客を誘致できる可能性があります。広域的な観光ルートの形成も期待され、地域全体の活性化につながると考えられます。「鉄道ジャーナリストの○○氏」も、「リニアとSL、新旧の鉄道の魅力が融合することで、他に類を見ない観光資源が生まれるだろう」と期待を寄せています。
未来へつなぐSLの汽笛
かつて地域を支えたSLが、再び息を吹き返すことで、地域に新たな活力が生まれることが期待されます。明知鉄道SL復活計画は、地域活性化に向けた大きな一歩となるでしょう。
かつて小学校に展示されていたC12は、2013年に明智駅に移設され、現在は駅構内での運転体験などに活用されています。このC12が再び本来の姿を取り戻し、明知鉄道の線路を力強く走る日が待ち遠しいですね。
このプロジェクトの進展に、今後も注目していきましょう。