近年、クレジットカードの不正利用が深刻化しています。特にApple PayやGoogle Payなどの非接触型決済サービスを悪用した少額決済の被害が増加傾向にあり、見逃してしまうケースも少なくありません。この記事では、非接触型決済の不正利用の実態と、その対策・対処法について詳しく解説します。
非接触型決済の不正利用とは?
非接触型決済サービスは、スマホにクレジットカード情報を登録することで、カードを持ち歩かなくても決済ができる便利なシステムです。しかし、この利便性が逆手に取られ、不正利用の温床となっています。 第三者があなたのカード情報を不正に入手し、自身のスマホに登録してしまうことで、あなたに気づかれずに少額決済を繰り返すことが可能なのです。数百円から数千円といった少額決済のため、クレジットカードの明細をこまめにチェックしない限り、被害に気づきにくいのが現状です。
Apple Payの画面
なぜ少額決済が増えているのか?
不正利用者が少額決済を繰り返す背景には、「オフライン決済」という仕組みがあります。決済システムに詳しい山本国際コンサルタンツ代表の山本正行氏によると、オフライン決済とは、カード会社への照会をせずに決済を可能にする方法で、主に1万円以下の少額決済に適用されます。この仕組みは、決済スピードを向上させるメリットがある一方で、カードが停止された後でも一定額までは使われてしまうというリスクも抱えています。
不正利用に気づいたらどうする?
もしクレジットカードの明細に覚えのない少額決済を見つけたら、すぐにカード会社に連絡しましょう。カード会社は問題の請求を停止し、調査を開始してくれます。 しかし、前述のオフライン決済の場合、請求が止まるまでに時間がかかる可能性があります。カード会社が店頭の端末にNG情報を配信する必要があるため、即座の停止が難しいのです。
不正利用を防ぐための対策
非接触型決済の不正利用を防ぐためには、以下の対策が有効です。
クレジットカードの明細をこまめにチェックする
少額決済を見逃さないために、クレジットカードの明細は月に一度ではなく、できれば数日おき、または利用の都度確認するようにしましょう。 オンラインで明細を確認できるサービスを利用すれば、いつでも簡単にチェックできます。
利用通知サービスを活用する
多くのカード会社では、クレジットカードの利用時にメールやSMSで通知するサービスを提供しています。このサービスを利用することで、不正利用を早期に発見することができます。
パスワードを複雑にする
推測されにくい複雑なパスワードを設定し、定期的に変更することで、不正アクセスを防ぎましょう。 また、他のサービスと同じパスワードを使い回すのは避けましょう。
専門家の声
「非接触型決済は利便性が高い反面、セキュリティリスクも存在します。利用者はこまめな明細確認や利用通知サービスの活用など、自身でできる対策を積極的に行うことが重要です。」(決済セキュリティ専門家、田中一郎氏 ※架空の人物)
まとめ
非接触型決済の不正利用は、誰にでも起こりうる身近な脅威です。この記事で紹介した対策を実践し、安全に非接触型決済を利用しましょう。 また、万が一不正利用に遭ってしまった場合は、落ち着いてカード会社に連絡し、適切な対処を行うことが大切です。