北朝鮮が開発したとされる「段ボール製自爆ドローン」が波紋を広げています。低価格ながら高い破壊力を持つとされ、その脅威に注目が集まっています。平壌で開催された武力装備展示会「国防発展2024」で公開されたこのドローンは、一体どのようなものなのでしょうか?
段ボール製ドローンの脅威
軍事専門家である庾竜源議員は、展示会で公開されたドローンを分析し、段ボール製自爆ドローンである可能性が高いと指摘しています。翼と胴体を固定するゴムひもが確認できることから、コストパフォーマンスに優れた兵器システムとして開発されたと推測されます。
段ボール製ドローンのイメージ
段ボール製ドローンは、ウクライナ紛争でも使用され、ロシア軍の飛行場や戦闘機、防空システムに損害を与えた実績があります。北朝鮮が開発したとされるドローンも、1機で車を全焼させるほどの威力を持つとされています。1機あたりの価格は数十万円程度と低コストであるため、大量に運用することで要人暗殺や軍事施設への攻撃など、韓国軍にとって大きな脅威となる可能性があります。
レーダー探知困難な脅威
庾議員室は、この段ボール製ドローンはレーダーでの探知が困難であるため、迎撃も難しいと指摘しています。大量のドローンによる攻撃が行われた場合、効果的な防御策を講じることは困難となるでしょう。
レーダーのイメージ
イスラエル製ドローンに類似した機体も公開
今回の展示会では、段ボール製ドローンの他にも、イスラエル製のレーダー破壊自爆ドローン「ハロップ」や「ヒーロー」に似た形状のドローンも公開されました。これらのドローンは8月に性能試験の様子が公開されたものですが、当時は画像がモザイク処理されていました。庾議員室は、北朝鮮版ハロップは飛行距離1000キロメートルに達すると推測しており、長距離攻撃や対空レーダーの無力化を目的として開発された可能性があると分析しています。
イスラエル製ドローン「ハロップ」のイメージ
まとめ:新たな脅威への対策が必要
北朝鮮による段ボール製自爆ドローンの開発は、低コストで大量に運用できるという点で、新たな安全保障上の脅威となる可能性があります。レーダー探知の困難さも相まって、その対策は急務と言えるでしょう。今後の動向に注視していく必要があります。