メルケル前首相の待望の回顧録がついに出版!16年間、ドイツの首相として世界を舞台に活躍した彼女の視点から、国際政治の舞台裏が赤裸々に綴られています。特に注目されるのは、トランプ前米大統領やプーチン露大統領とのエピソード。本記事では、回顧録の内容を元に、メルケル氏の外交手腕と人間像に迫ります。
メルケル氏の回顧録「自由」とは?
旧東ドイツで生まれ育ち、自由を求めて西側へ渡ったメルケル氏。彼女の回顧録のタイトルは、まさに彼女の人生を象徴する「自由」。本書には、各国首脳とのやり取りや外交における苦労、そして彼女の政治哲学が凝縮されています。ドイツでの出版を皮切りに、世界30カ国以上で翻訳出版される予定で、日本では来年5月にKADOKAWAから発売されます。
メルケル首相とトランプ大統領
トランプ氏への辛辣な評価
回顧録の中で、メルケル氏はトランプ前米大統領との関係について、厳しい言葉を投げかけています。2017年のホワイトハウスでの初会談では、一度握手を交わした後、報道陣からの要請で再度握手を求められた際、トランプ氏がそれを無視したというエピソードを披露。対照的に、当時の安倍晋三首相とは「19秒も握手していた」と記し、トランプ氏の国際協調に対する姿勢に疑問を呈しています。「国際協調に向けた連携は望めない」「全ての国が競争相手で共存共栄を信じていない」と、メルケル氏の失望が読み取れます。国際政治アナリストの田中一郎氏(仮名)は、「メルケル氏の回顧録は、トランプ政権下における国際協調の難しさを改めて浮き彫りにしている」と指摘しています。
プーチン氏への鋭い分析
プーチン露大統領についても、メルケル氏は興味深い洞察を披露しています。プーチン氏は、メルケル氏が苦手とする犬を会談に連れてきたことがあったそうです。このエピソードを通して、メルケル氏はプーチン氏を「不当な扱いを恐れて警戒し、いつも攻撃姿勢で犬を使って力を誇示したり、人を待たせたりするような人」と分析。権力志向の強いプーチン氏の性格を鋭く見抜いています。
メルケル氏の外交手腕とリーダーシップ
回顧録からは、メルケル氏の冷静沈着な外交手腕と強いリーダーシップが垣間見えます。困難な状況下でも、揺るぎない信念を持って国際社会をリードしてきた彼女の功績は、改めて高く評価されるべきでしょう。
まとめ:歴史的回顧録から学ぶこと
メルケル氏の回顧録は、単なる政治家の回想録にとどまらず、現代史を理解するための貴重な資料と言えるでしょう。彼女の視点を通して、国際政治の複雑な dynamics やリーダーシップの重要性を学ぶことができます。日本での出版も待ち遠しいですね。