バルト海の海底ケーブル切断事件。当初事故と見られていたこの事件、新たな情報により、中国船籍の貨物船「伊鵬3」の不可解な航行が明らかになり、国際的な注目を集めています。事件の真相究明は、今後の国際関係にも影響を与える可能性を秘めています。
中国貨物船「伊鵬3」、錨を下ろしたまま200km以上航行
事件の焦点は、中国貨物船「伊鵬3」の異常な航行にあります。報道によると、「伊鵬3」は錨を下ろしたまま、なんと200km以上も航行していたことが判明しました。船舶自動識別装置(AIS)もオフの状態だったといいます。
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この不可解な航行により、スウェーデンとリトアニア間の海底ケーブル、そしてドイツとフィンランド間の海底ケーブルが切断されました。果たしてこれは本当に事故だったのでしょうか?欧州当局は、ロシアの情報機関の関与も視野に入れ、捜査を進めているようです。
錨を下ろしたままの航行は意図的?専門家の見解
海上安全の専門家、田中一郎氏(仮名)は、次のように述べています。「錨を下ろしたまま200kmも航行するとは、常識では考えられません。船の速度は著しく低下するはずであり、船長がそれに気づかないとは考えにくい。意図的な行為である可能性が高いでしょう。」
この見解は、捜査当局の疑念をさらに深めるものとなっています。船長は中国国籍、航海士はロシア国籍だったという情報もあり、事件の背景は複雑さを増しています。
ロシア情報機関の関与は?国際社会の反応
欧州当局は、ロシアの情報機関が「伊鵬3」の乗組員に指示を出していた可能性について捜査を進めています。もしロシアの関与が証明されれば、国際社会に大きな波紋を広げることは避けられません。
中国政府は調査への協力を表明していますが、その真意は不明です。中国外交部の毛寧報道官は、「国際インフラの安全を守るため、関係国が協力すべきだ」とコメントしています。
事件の真相究明が急務
バルト海海底ケーブル切断事件は、単なる事故として片付けられるものではありません。国際的な情報網や経済活動に深刻な影響を与える可能性があるため、徹底的な真相究明が求められます。今後の捜査の進展に、世界中が注目しています。
「伊鵬3」の不可解な航行、ロシア情報機関の関与の可能性、中国政府の対応。様々な要素が絡み合い、事件はますます謎を深めています。今後の情報公開が待たれます。