来年からベトナムで電子タバコが全面禁止となることが決定しました。ベトナム旅行を計画している方は、注意が必要です。本記事では、ベトナムにおける電子タバコ禁止の背景や詳細、そして韓国における合成ニコチンの規制動向について解説します。
ベトナム、電子タバコの生産・販売・使用など全面禁止へ
ベトナム国会は、国民の健康保護を目的として、来年から電子タバコと加熱式タバコ製品の全面禁止を決定しました。これは、生産、販売、輸入、保管、輸送、使用など、あらゆる側面を網羅する包括的な禁止措置です。
ベトナム政府は、この禁止措置を実行するための具体的な対策を講じる必要があり、特に若者世代への啓発活動が重要視されています。
ベトナムの街並み
若者への健康被害を懸念
ダオ・ホン・ラン保健相は、電子タバコと加熱式タバコ製品の利用が急増していることを指摘し、特に青少年の健康への悪影響を懸念しています。2020年の調査では、ベトナムの14歳以上の成人の電子タバコ利用率は2015年の0.2%から2020年には3.6%に急増しており、15歳から24歳の利用率が最も高い結果となっています。
保健省は、電子タバコに含まれる高濃度のニコチンの中毒性や、がんを含む深刻な病気のリスクを警告しています。
韓国でも合成ニコチンの規制強化へ
ベトナムの電子タバコ禁止の動きと並行して、韓国でも合成ニコチンの規制強化が検討されています。韓国保健福祉部が実施した研究では、合成ニコチン電子タバコの有害性が高いことが確認されました。
従来、合成ニコチンは精製されているため、タバコ葉由来のニコチンよりも安全だとする主張がありましたが、今回の研究でその有害性が明らかになったのです。
電子タバコ
専門家(架空の人物:キム・スンヨン氏、ソウル大学公衆衛生学教授)は、「合成ニコチンは製造過程で様々な化学物質を使用するため、有害物質が含まれている可能性が高い。天然ニコチンと同様に規制すべきだ」と指摘しています。
現在、韓国では合成ニコチンはタバコ事業法の対象外であるため、タバコ税や警告表示義務などが適用されていません。しかし、今回の研究結果を受け、企画財政部は合成ニコチンをタバコ事業法の規制対象に含める方向で検討を進めています。
まとめ
ベトナムでは来年から電子タバコが全面禁止となり、旅行者は注意が必要です。韓国でも合成ニコチンの規制強化が進むなど、世界的に電子タバコに対する規制の動きが加速しています。健康リスクを理解し、適切な対応を心がけましょう。
この機会に、禁煙について考えてみてはいかがでしょうか。