家計を支える主婦の方々にとって、「年収の壁」は避けて通れない話題。パート収入を増やしたいけど、税金や社会保険料で手取りが減ってしまうのは避けたい…そんな悩みを抱えていませんか?この記事では、「103万円の壁」以外にも存在する複雑な「年収の壁」について、分かりやすく解説します。
社会保険加入で手取りが変わる?「106万円の壁」と「130万円の壁」とは
「103万円の壁」は所得税に関する壁ですが、パート主婦にとってより深刻なのは社会保険料に直結する「106万円の壁」と「130万円の壁」です。これらを「リアルな壁」と呼ぶ専門家もいるほど、手取り額に大きな影響を与えます。
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「103万円の壁」を超えても所得税が発生するだけですが、「106万円の壁」「130万円の壁」を超えると、十数万円単位の社会保険料の負担が発生し、手取りが大きく減少する可能性があります。
働く時間と日数で変わる?「4分の3基準」で社会保険加入義務をチェック!
社会保険への加入は、パートタイム労働者の労働時間と日数に大きく関わってきます。「4分の3基準」と呼ばれる基準があり、常時雇用者の4分の3以上の時間と日数で働く場合、社会保険への加入が義務付けられます。
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週20時間以上で社会保険加入?2016年からの改正点とは
2016年以降、パートタイム労働者の社会保険加入に関するルールが変更されました。企業規模に応じて段階的に適用範囲が拡大され、2024年10月からは従業員51人以上の企業で働くパートタイム労働者にも適用されています。
特定社会保険労務士の稲毛由佳氏によると、「週20時間以上働き、月収8万8000円以上(年額約106万円)の場合、社会保険への加入が義務付けられます。学生以外で、2ヶ月を超えて継続して働く見込みのあるパートタイム労働者が対象です。」
パート主婦の社会保険加入で家族への影響は?扶養から外れるケースとは
パート主婦が社会保険に加入すると、夫の扶養から外れることになります。これは家計全体への影響も大きいため、事前にしっかりと確認しておく必要があります。「夫の健康保険の被扶養者でいるためには、パート収入を年130万円未満に抑える必要がある」と稲毛氏は指摘します。これが「130万円の壁」と呼ばれる所以です。
賢く働くための第一歩!年収の壁を理解して最適な働き方を見つけよう
「年収の壁」は複雑で分かりにくいものですが、それぞれの壁の特徴を理解することで、自分にとって最適な働き方を見つけることができます。この記事が、パート主婦の方々がより賢く働くための一助となれば幸いです。