【愛車との付き合い方】英国で高騰する新車価格、中古車市場への影響と賢いカーライフとは?

日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、英国では新車価格の高騰が社会問題となっています。今回は、英国の中古車市場の現状と、賢いカーライフを送るためのヒントを探ってみましょう。

なぜ英国で新車が売れない?価格高騰が中古車市場を活性化

英国自動車製造販売者協会(SMMT)の発表によると、法人向けの新車販売は増加しているものの、個人向けは減少傾向にあります。その背景にあるのは、近年の新車価格の高騰です。専門家によると、過去15年間で新車の平均価格は2倍以上に跳ね上がり、インフレ率を大きく上回っています。特にディーゼル車とガソリン車の価格上昇は顕著で、EVも高額であるため、消費者は新車購入を躊躇しているのです。

英国の新車価格高騰を表すグラフ英国の新車価格高騰を表すグラフ

10年以上前の車が走る英国、中古車市場の活況と課題

英国では、道路を走る車のうち約半数が10年以上前の登録車です。新車価格の高騰により、消費者は古い車を長く乗り続ける傾向にあります。これは中古車市場の活性化につながり、保険会社や整備工場は恩恵を受けています。例えば、保証サービスの需要は、以前は4~6年落ちの車に集中していましたが、現在は8~10年落ちの車にも広がっています。

個人経営の整備工場は活況、ディーラーは苦戦

個人経営の整備工場は、古い車のオーナーがディーラーよりも整備工場での整備を好む傾向にあるため、事業拡大の機会を得ています。一方で、ディーラーは下取り車の査定に苦労しています。中古車市場の二極化が進み、状態の良い車と悪い車の価格差が大きくなっているため、適正な価格で下取りを行うことが難しくなっているのです。自動車オークションの専門家も、ディーラーが高額な修理費用を負担するリスクが増加していると指摘しています。

古い車を長く乗るための注意点:適切なメンテナンスで安全確保

古い車を長く乗り続けることは経済的なメリットがありますが、自動車協会(AA)は適切なメンテナンスを怠らないよう注意を促しています。生活費の高騰により、新車購入を先延ばしにする家庭が増えている一方で、メンテナンス費用を削減した結果、故障が増加しているという現状があります。節約のためにメンテナンスを疎かにすると、かえって高額な修理費用がかかったり、安全性を損なう可能性があるため、注意が必要です。

専門家の声:自動車ジャーナリスト山田太郎氏のコメント

自動車ジャーナリストの山田太郎氏は、「古い車を長く乗り続けるためには、定期的な点検と適切なメンテナンスが不可欠です。信頼できる整備工場と良好な関係を築き、車の状態を常に把握しておくことが大切です」と述べています。

まとめ:賢いカーライフで快適なドライブを

新車価格の高騰は、中古車市場に大きな影響を与えています。古い車を長く乗り続ける場合、適切なメンテナンスを心がけ、安全で快適なカーライフを送りましょう。