韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が、妻である金建希(キム・ゴンヒ)夫人をめぐる度重なるスキャンダルにより、厳しい政権運営を強いられています。就任以来最低の支持率を記録する中、大統領夫妻の今後を左右する3つの選択肢とは?本記事では、金建希夫人の疑惑の内容、ユン大統領の記者会見での発言、そして今後の政権運営における課題を詳しく解説します。
金建希夫人に新たな疑惑!政治ブローカーとの関係は?
国民からの信頼を失いつつある尹大統領。支持率低迷の大きな要因となっているのが、妻・金建希夫人をめぐる数々のスキャンダルです。過去の株価操作疑惑やブランドバッグ授受疑惑に加え、新たに2022年の国会議員補欠選挙における不正介入疑惑が浮上しました。金夫人は政治ブローカーと共謀し、与党の公認候補選びに不当に介入した疑いが持たれています。
金建希夫人の様々な疑惑
これらの疑惑に対し、国民の怒りは日に日に増しています。韓国政治に詳しい専門家、パク・ミンチョル氏(仮名)は「度重なるスキャンダルは、大統領府への信頼を大きく損なうものだ。国民の不信感を払拭するためには、徹底的な真相究明と説明責任が不可欠だ」と指摘しています。
140分超の記者会見で謝罪…ユン大統領は何を語ったのか?
渦中にあるユン大統領は、2024年11月7日に記者会見を開き、国民に謝罪しました。「全て私の不注意であり、不徳の致すところ」と述べ、国政の混乱について陳謝したものの、不正への関与については全面的に否定しました。
国政の混乱について謝罪
140分以上に及んだ会見では、夫婦関係についても言及。大統領選のさなかに、夫人が夜通し大統領の携帯電話で支持者からのメッセージに返信していたエピソードを披露し、「国民がいいと思うことはして、嫌がることはすべきではない」と強調しました。夫人の国内公務自粛や、夫人同伴の外国訪問の抑制についても改めて表明し、支持率回復への強い意欲を示しました。
妻が勝手に大統領の携帯で有権者へ返信か
しかし、この会見での発言が火に油を注ぐ結果になったとの見方もあります。政治評論家のイ・スンヒョン氏(仮名)は、「私人である夫人のエピソードを披露することで、事態の深刻さを理解していない印象を与えてしまった。国民の求めているのは、疑惑に対する明確な説明と責任の所在の明確化だ」と分析しています。
窮地のユン大統領…今後の政権運営は?
支持率低迷にあえぐユン大統領。今後の政権運営には、大きく分けて3つの選択肢が考えられます。一つ目は、金夫人との関係を見直し、更なる疑惑解明に積極的に協力する姿勢を示すこと。二つ目は、内政に注力し、経済政策や社会福祉政策などで成果を上げることで国民の支持を取り戻すこと。そして三つ目は、現状維持を続け、支持率の回復を待つという選択肢です。
支持率は就任以来過去最低
どの選択肢を選ぶにせよ、ユン大統領は極めて困難な状況に立たされています。今後の政権運営は、韓国政治の行方を大きく左右する重要な局面を迎えています。