『世界中の誰よりきっと』『ただ泣きたくなるの』『ツイてるねノッてるね』などの代表曲や、映画『Love Letter』(岩井俊二監督)、ドラマ『毎度おさわがせします』『ママはアイドル』(ともにTBS系)、『誰かが彼女を愛している』(フジテレビ系)などで活躍した、俳優の中山美穂さん(54歳)。
“ミポリン”の愛称で親しまれ、1980~90年代の芸能界を牽引したトップアイドルの突然の訃報に、日本中が悲しみに暮れている。
前編記事『コロッケを片手に交際相手の家に向かったことも…14歳で家族を支えた「中山美穂さん」の素朴な素顔』に続き、報じる。
「お姉ちゃんが大好きすぎる」
12月6日、自宅で亡くなっている状態で発見された中山さんは、幼いころに両親が離婚。妹で俳優の中山忍さん(51歳)とともに親戚の家に預けられるなど、複雑な家庭環境で育った。
14歳で芸能界デビューすると、一家の大黒柱に。私生活では結婚、異国での生活、出産、離婚を経験。帰国後はアーティストとしても表現の幅を広げていった。
そんな中山さんの隣には、「お姉ちゃんが大好きすぎる」と明かす忍さんや家族がいた。美穂さんは忍さん、弟との3人きょうだい。仲が良いことは番組などで公言していて、特に姉妹の仲良しぶりは美穂さんがSNSで時折、披露したことも。
2人でよく食事に出かけていて、そのうちのひとつが渋谷区にある中華料理店。姉妹のお気に入りだ。同店のスタッフは、仲睦まじい様子で食事をともにする姉妹の姿をよく覚えていた。
大切な人を連れていった店
「20年ほど前、美穂さんと忍さんがご一緒にいらしたのが最初だったと思います。お2人ともお店のことを気に入ってくださったようで、その後はよくいらっしゃってくれました。忍さんがおひとりで来られても、『後から(美穂さんが)くると思いますよ~』と話されていました。
弟さんもご一緒に来られたり、事務所やお仕事関係の方とご来店されたたり。ご結婚されていたころには、辻さんもお見えになったこともあります」(中華料理店スタッフ、以下「」も)
中山さんはもちろん、家族にとっても大切な場所と味だったのだ。
「美穂さんは四川麻婆豆腐が特にお気に入りでした」
山椒のしびれるような辛さと豊かな風味が絶品の人気メニュー。辛いもの好きにはたまらない一品だという。
「あるとき、美穂さんが仕事で来られなかったことがあります。一人で入店していた忍さんが料理の写真を撮影して、『見て見て!今、麻婆豆腐食べてるの。いいでしょう~』なんてメッセージをいま送ったの、ってことを話されていたこともありましたよ」
中山さんは混乱を避けるため、店の奥にある個室などを利用していたという。そこで家族や気の置けない友人、仕事仲間との水入らずの時間を楽しんでいた。