韓国でユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領が発令した「非常戒厳」宣言に対し、大学生を中心とした若者世代から激しい批判の声が上がっています。全国の大学で学生たちが立ち上がり、大統領の退陣を求める声明が相次いで発表されています。この動きは今後、韓国社会全体にどのような影響を与えるのでしょうか。
学生たちの怒りの声、全国に広がる
2024年12月5日、建国大学、梨花女子大学、弘益大学、ソウル女子大学、淑明女子大学、仁川大学など、複数の大学で学生たちが「非常戒厳」宣言に反対する声明を発表しました。彼らは民主主義の危機を訴え、尹大統領の退陣を強く求めています。
梨花女子大学では、総学生会と学生230人が大学正門前で声明を読み上げ、「血と涙で築かれた民主主義が破壊された」と尹大統領を糾弾。国民の手で裁かれるべきだと主張しました。
梨花女子大学の学生たちが声明を読み上げる様子
弘益大学でも約20人の学生と168人の再学生が連名で声明を発表。「20代の支持率が6%まで低下した大統領が国民の声を無視している」と批判し、独裁的な政治を終わらせるために退陣を求めました。
ソウル女子大学では約300人の学生が集まり、「国会を封鎖し、国民に銃を向けた行為は国家内乱罪に当たる」と強く非難しました。
若者世代の不満、爆発寸前?
学生たちの抗議活動は、単なる「非常戒厳」宣言への反発にとどまらず、尹政権に対する積もり積もった不満の表れとも言えます。若年層の失業問題や経済の低迷など、様々な社会問題に対する政府の対応に不満を抱く若者たちは、今回の宣言をきっかけに声を上げ始めたと言えるでしょう。韓国の著名な政治学者、キム・ヨンチョル氏(仮名)は、「若者世代の政治への関心の高まりは、今後の韓国政治の行方を左右する重要な要素となるだろう」と指摘しています。
今後の展開は?
学生たちの抗議活動は今後、さらに激化していく可能性があります。すでに学生総会の開催や大学間連携を通じた抗議行動も計画されており、韓国社会全体に大きな影響を与えることが予想されます。尹大統領がどのように対応していくのか、今後の動向に注目が集まります。
まとめ:韓国の民主主義の未来は?
韓国の大学生たちは、尹大統領の「非常戒厳」宣言に強く反発し、退陣を求める抗議活動を展開しています。若者世代の不満が爆発寸前とも言えるこの状況は、韓国社会の未来を占う上で重要な意味を持つと言えるでしょう。今後の展開から目が離せません。