ダマスカス陥落、アサド政権崩壊か。長きにわたる内戦に終止符が打たれるのか、世界が注目するシリア情勢の最新情報をお届けします。
ダマスカス陥落、市民は歓喜
2024年12月8日、シリアの首都ダマスカスが反体制派の手に落ちました。ロイター通信などによると、アサド大統領は飛行機でダマスカスを離れたとされ、政権崩壊の可能性が極めて高くなっています。ダマスカスでは、市民が街頭に繰り出し、アサド政権の崩壊と反体制派の到着を歓喜の声で迎えている様子がAP通信によって伝えられています。
ダマスカスで反体制派の到着を祝う市民
アサド政権、50年にわたる独裁政治に終止符
1970年のクーデターで政権を掌握したハフェズ・アサド前大統領以来、アサド父子による50年以上にわたる独裁政治が続いてきたシリア。2011年の「アラブの春」を契機に反政府デモが発生すると、アサド政権は武力弾圧を行い、内戦へと発展しました。ロシアやイランの支援を受けた政府軍による空爆は激しさを増し、多くの死者や難民を生み出しました。中東情勢に詳しい専門家、山田一郎氏(仮名)は、「アサド政権の強硬な姿勢が、長期にわたる内戦の大きな要因となった」と指摘しています。
新政権への期待と課題
ジャラリ首相はビデオ声明で、「シリアが選ぶどのような政府とも協力する」と表明しました。また、政府軍司令官も将校に対し、アサド政権の統治終了を通知したとロイター通信は報じています。反体制派は声明で、「暗闇の時代が終わり、シリアの新たな時代が始まる」と宣言し、新政権樹立への意欲を示しました。しかし、長年の内戦で疲弊した国土の復興、難民問題、そして国内の様々な勢力の融和など、新政権には多くの課題が山積しています。国際社会の支援が不可欠となるでしょう。
シリアの未来は?
反体制派によるダマスカス制圧は、シリアにとって大きな転換点となるでしょう。今後の政権の行方、そしてシリアの未来に世界中から注目が集まっています。中東政治アナリストの佐藤花子氏(仮名)は、「新政権には、国民の負託に応え、平和で安定した国づくりを進めていくことが求められる」と述べています。
まとめ:混迷を極めるシリア情勢
アサド政権の崩壊、ダマスカス陥落という劇的な展開を見せたシリア情勢。新たな時代への期待が高まる一方で、多くの課題も残されています。今後のシリアの動向から目が離せません。