テレビ朝日が快進撃を続けています。長年、日本テレビの牙城であった視聴率争いにおいて、2024年度はついに悲願の3冠王が見えてきました。全日帯、ゴールデン帯、プライム帯、全ての時間帯でトップに立つ可能性が高まっているのです。しかし、視聴率とCM売上高の間には大きなギャップが存在します。今回は、テレ朝の躍進の背景と、CM売上高との不思議な関係性について深く掘り下げていきます。
テレビ朝日の視聴率上昇の秘密
2022年度、テレビ朝日はプライム帯で初めて首位を獲得。2023年度もその勢いは衰えず、プライム帯に加え全日帯でも日本テレビと互角の戦いを繰り広げました。そして迎えた2024年度上期、全日帯3.4%、ゴールデン帯5.0%、プライム帯5.0%と、ついに全時間帯で日本テレビを凌駕する勢いを見せています。
テレビ朝日の番組表
10月以降も好調を維持しており、特にゴールデン帯では日本テレビとの差を縮め、逆転の可能性も十分にあります。テレビ朝日の躍進を支えているのは、質の高い番組制作力でしょう。人気ドラマシリーズや報道番組など、視聴者の心を掴むコンテンツを次々と生み出しています。
視聴率とCM売上高のミスマッチ
一方、CM売上高を見ると、日本テレビとの差は依然として大きいのが現状です。2024年度上期のCM売上高は、テレビ朝日が809億1900万円に対し、日本テレビは1033億4600万円。200億円以上の差がついています。この差は一体なぜ生まれるのでしょうか?
メディアアナリストの山田一郎氏(仮名)は、次のように分析しています。「テレビ朝日は、特定の層に人気の高い番組が多い一方、幅広い層への訴求力は日本テレビに及ばない部分があります。そのため、CM出稿企業にとっては、より多くのターゲット層にアプローチできる日本テレビを選択する傾向が強いと考えられます。」
つまり、視聴率は高くても、CMターゲット層とのミスマッチが売上高の差につながっている可能性があるのです。
今後の展望
テレビ朝日は、視聴率の向上に加え、CM売上高の増加も目指していくでしょう。そのためには、より幅広い層に受け入れられる番組制作、そして効果的なCM戦略が求められます。
テレビとリモコン
テレビ朝日が悲願の3冠王を獲得し、CM売上高でも日本テレビに追いつくことができるのか、今後の動向に注目が集まります。