岩屋毅外相は29日、初来日した韓国の趙顕(チョヒョン)外相と外務省で会談し、東アジアの安全保障環境が厳しくなる中で日韓や日米韓の連携を強化する方針を確認した。首脳が相互に訪問する「シャトル外交」の推進でも一致。趙氏は30日、石破茂首相を表敬訪問する予定。
趙氏は21日に就任したばかりで、最初の外遊先に日本を選んだ。岩屋氏は「日韓はインド太平洋地域を含む幅広い課題で緊密に連携すべきだ」と強調。趙氏は6月に発足した李在明(イジェミョン)政権が掲げる「実用外交」に基づき、「日本との関係を強化する考えだ。未来志向的に発展させたい」と語った。岩屋氏は日中韓3カ国の枠組みでの協議も進める考えを示した。
両氏は、北朝鮮の核・ミサイル開発やロシアとの軍事協力の進展への懸念から緊密な連携で一致した。【田所柳子】