動画配信サービスの隆盛、テレビ視聴スタイルの変革期において、番組制作にも新たな波が押し寄せています。その中で、女性ディレクター/プロデューサーは、どのような信念を持ち、面白いものを生み出しているのでしょうか。今回は、『1億人の大質問!? 笑ってコラえて!』『with MUSIC』『おしゃれクリップ』などを手掛け、入社6年目にして『女芸人No.1決定戦 THE W 2024』のプロデューサーに就任した片岡明日香氏にインタビューしました。
「ダサい」「見たくない」からの改革
THE W への熱い想い
片岡氏は2021年から『THE W』に携わり、ディレクターとしてファイナリストの担当、記者会見の演出、事前番組やPR制作、本編VTR制作など幅広く活躍。今年はプロデューサーも兼任しています。ディレクター時代から、番組の知名度向上に積極的に取り組み、『キングオブコント』や『M-1』に並ぶ大会にするためにはどうすれば良いかを常に考えていたそうです。
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男性目線の演出からの脱却
以前の『THE W』は、ロゴ、セット、CG、テロップに至るまで、男性が考える“女性が好みそうなもの”で統一されていたと片岡氏は指摘します。いわゆる“ダサピンク”のような演出は、女性性を過剰に強調し、賞レースとしての価値を下げていると感じていたそうです。そこで、放送後の反省会で「ダサい」「女性として見たくない」と辛辣な意見を書き続け、改善策を提案し続けました。
女性ならではの視点で番組を進化
SNS戦略とビジュアル改革
片岡氏は、『キングオブコント』や『M-1』のSNS戦略を分析し、『THE W』にも導入することを提案。さらに、ビジュアル面も刷新し、ファイナリストそれぞれの個性を際立たせるポスターを作成。メインビジュアルを明確に打ち出すことで、大会のブランドイメージ向上を目指しました。
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ファイナリストの個性尊重
以前はファイナリスト記者会見の衣装が統一されていましたが、片岡氏は個性を尊重し、スタイリストと相談しながら、それぞれのネタ衣装を参考に衣装を決定。カメラマンやデザイナーも自ら選定し、女性中心のチームで制作を進めたそうです。著名なスタイリストであるA氏(仮名)も、「片岡氏のこだわりと情熱は、番組のクオリティ向上に大きく貢献している」と評価しています。
新風を吹き込む若きプロデューサー
片岡氏の情熱と行動力、そして女性ならではの視点は、『THE W』に新たな風を吹き込み、番組を進化させています。今後の展開にも期待が高まります。