戒厳令発令下、国会議事堂への軍投入という異例の事態。その渦中にいた第1空挺特戦旅団のイ・サンヒョン旅団長が、国会の緊急懸案質疑の場で涙を流した。一体何が彼をそこまで追い詰めたのか? 今回の記事では、緊迫した当時の状況を紐解き、涙の真相に迫ります。
国会で涙を見せた旅団長
2024年12月3日、非常戒厳令発令中に国会議事堂に投入された第1空挺特戦旅団。その指揮を執っていたイ・サンヒョン旅団長(陸軍准将)が、12月10日に行われた国会の緊急懸案質疑において、涙を流す場面がありました。 彼は、同じく証言を行っていたキム・ヒョンテ特殊戦司令部第707特殊任務団団長(陸軍大佐)の言葉に深く心を揺さぶられ、感情を抑えきれなくなった様子でした。 ハンカチで目を覆うイ・サンヒョン旅団長の姿は、当時の緊迫した状況と彼の内面の苦悩を物語っています。
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戒厳軍投入の背景
尹錫悦大統領による非常戒厳令発令直後、当時の金竜顕国防部長官は、イ・サンヒョン旅団長とキム・ヒョンテ団長に国会議事堂掌握などの命令を下しました。 この命令は、後に大きな波紋を呼ぶことになります。 キム・ヒョンテ団長は、12月9日の記者会見で「部隊員は金竜顕前長官に利用された。すべての責任は私にある」と述べ、涙を流しました。 イ・サンヒョン旅団長もまた、国会の質疑において同様の苦悩を露わにしたのです。
軍幹部の懺悔と野党の批判
戒厳令下で国会議事堂や中央選挙管理委員会への軍投入を指揮した軍幹部たちは、相次いで懺悔の意を表しています。 しかし、野党からは責任逃れの釈明にしか聞こえないと厳しい批判の声が上がっています。 共に民主党の夫勝粲議員は、10日の懸案質疑で「みんな責任回避ばかりする。恥ずかしくないのか」「金竜顕長官一人でこれが可能なのか。話にならない」と強く指摘しました。 軍の行動の真意はどこにあったのか、真相究明が求められています。
責任の所在はどこに?
今回の戒厳令発令と国会議事堂への軍投入という一連の出来事は、韓国社会に大きな衝撃を与えました。 軍幹部の涙の背景には、複雑な状況と様々な思惑が絡み合っていると考えられます。 真の責任の所在はどこにあるのか、今後の調査と議論が待たれます。 国民の安全と民主主義を守るため、徹底的な真相解明が不可欠です。