国民民主党の玉木雄一郎代表が、その一貫しない政治姿勢と「手柄」を強調する発言で有権者からの信頼を失いつつある。かつては連立解消時の「キーパーソン」とも目された玉木氏だが、議員定数削減に関する発言をわずか1日で翻したことなどが、党の支持率低下に繋がっているとの見方が強まっている。
議員定数削減を巡る姿勢の変遷と批判
玉木代表の政治的態度に対する疑念は、日本維新の会の吉村洋文代表からの直接的な批判にも繋がった。吉村氏はテレビ番組『ひるおび』で、「すぐ変わりますね。ちょっと前まで賛成って言ってましたよね、明確に。どうかと思う」と述べ、玉木氏の「議員定数削減」に関する意見の豹変に不快感を示した。この一連の動きは、国民民主党の政党支持率に明確な影響を及ぼしている。
国民民主党の支持率低迷とその背景
産経新聞とFNNが10月に実施した合同世論調査では、国民民主党の政党支持率は4.6%を記録し、前回の9月調査から1.9%減少した。政治評論家は、今回の首相指名選挙を巡る玉木氏の行動が背景にあると指摘する。公明党との連携強化を図ったり、吉村氏を「二枚舌」と非難したりする姿勢が、有権者から疑問視される結果となった。世間からも「本当にコロコロと意見を変える」「意見が変わりすぎてこの人は信用できない」といった不信の声が多数上がっている。
国民民主党の玉木雄一郎代表が演説する様子
ガソリン暫定税率廃止と「手柄」アピール
このような状況の中、玉木代表は10月26日に奈良県生駒駅で街頭演説を行い、高市政権に対しガソリン暫定税率の年内廃止を求めた。これは国民民主党が以前から強く要望してきた政策であり、改めて言及すること自体は不自然ではない。しかし、玉木代表は演説の中で「高市総理の手柄にしてもらっていい」「(自分たちが)何年も前から提案して」「結局実現するのは与党」「手柄のためにやってるんじゃなくて」「もう手柄は誰か取ってください」と、何度も「手柄」という言葉を強調した。
この過度な「手柄」アピールに対し、インターネット上では「手柄手柄ってうるせえよ」「手柄って発想が出てくるのがまずおかしい」「最初に言ったのボクだもんって言いたいんだな」「ダメだ、器が小さすぎる……」といったブーイングが相次いだ。政策実現への真摯な姿勢よりも、功績を主張する意図が透けて見えるとの批判が強まっている。
代表質問内容の公募と更なる批判
さらに、玉木氏が10月27日にX(旧Twitter)に投稿した内容も物議を醸した。来たる臨時国会での本会議代表質問について、「今、高市総理に聞きたいこと、お願いしたいことなどあれば、どしどしお寄せください」と、質問内容の「公募」を行ったのだ。国民民主党の公式アカウントでも同様の募集が行われているが、政治評論家からは、代表質問の本来の趣旨から外れるのではないかとの指摘がある。
このポストに対しても、「やることなすこと軽すぎるの一言に尽きる」「ただのアピールというのが透けて見えちゃってますよ」といった呆れる声が続出。重要な局面で判断を誤りがちと評されてきた玉木代表には、有権者が求めるような、よりどっしりと構えた政治家としての姿が期待されている。





