日本はイグ・ノーベル賞の「常連国」。2020年音響賞受賞の大阪大学・西村剛教授(50)は、ワニの「ドナルドダック効果」を発見しました。受賞経緯と、その後の意外な恩恵を語ります。
ワニの「ドナルドダック効果」を発見
西村教授は、ヘリウムガスで満たした気密室でワニをうならせ、声が変化する「ドナルドダック効果」を発見、イグ・ノーベル音響賞を受賞しました。元はサル類が専門で、2012年にはテナガザルのヘリウムガス実験論文を発表。ウィーン大学のワニ研究に音声解析で協力し受賞に至りました。「サル類の論文は日本ではウケませんでしたが、海外では“イグ・ノーベル賞ものだ”と言われました。まさかワニで受賞するとは驚きでした(笑)」と教授。
大阪大学 西村剛教授 イグ・ノーベル賞受賞後 紙製トロフィーとジンバブエドルを手にする姿
講演激増と「ワニソン」の誕生
コロナ禍での授賞式はリモート開催。トロフィーはPDFで送られ、自分で組み立てるユニークな形式でした。受賞後、西村教授は講演依頼が激増。「おかげさまで受賞後は講演が増え、組み立てたトロフィーを持参し、子供たちに差し上げています。子供はワニの話は喜んでくれますが、サルの研究には、興味がないみたいです(笑)」
講演料でダイソンの掃除機を購入し、ご家庭では「ワニソン」と愛称で呼び重宝しています。「受賞は“とばっちり”のようなものでしたが、“慰謝料”も若干入りましたし、この“被害”の状況をこうしてお話しできる。ありがたいことです」と教授は語ります。
西村教授の体験は、イグ・ノーベル賞が知的好奇心を刺激し、型破りな研究が社会と繋がり、人々に笑顔と学びをもたらす力を持つことを示しました。
参考資料
- 週刊FLASH 2025年11月4日号
- 出典元:Yahoo!ニュース(https://news.yahoo.co.jp/articles/dc25f11a48dc0d9ccf0b563507274f41ec3c23ca)





