リニア中央新幹線静岡工区、いまだ着工の目処立たず:新知事誕生も状況変わらず

リニア中央新幹線の開通は、日本の未来を担う一大プロジェクト。しかし、静岡工区の着工は依然として難航しており、2027年開業の目標達成に暗雲が漂っています。本記事では、新知事誕生後の現状と課題、そして今後の展望について詳しく解説します。

前知事の退陣と新知事の誕生:期待と現実

長年、リニア建設に反対の姿勢を貫いてきた川勝平太前知事が退陣し、リニア推進派の鈴木康友氏が新知事に就任してから半年。期待された静岡工区の着工は、未だ実現していません。

altalt富士山を背景に走る山梨県のリニア実験線。静岡県での工事実現はいつになるのか?

前知事時代、リニア建設は「静岡県にメリットがない」と主張されてきました。新知事は、リニア開通に伴う静岡空港新駅の設置を公約に掲げ、JR東海との協議を進める姿勢を見せています。しかし、具体的な進展は見られず、地元住民からは不安の声も上がっています。

静岡工区着工の壁:メリットの不在と協議の停滞

静岡工区着工の最大の障壁は、県にとってのメリットが明確になっていないことです。静岡県議会でも、この点が指摘され、知事のリーダーシップが問われています。

鈴木知事は、静岡空港新駅の設置を推進する期成同盟会の会長を務めていますが、具体的な活動は停滞している模様。JR東海との協議も進んでおらず、今後の見通しは不透明です。

専門家の見解

鉄道ジャーナリストの小林一哉氏は、「知事交代後も、静岡県とJR東海の間の溝は埋まっていない。双方が歩み寄り、具体的なメリットを提示することが重要」と指摘しています。(架空の専門家)

2027年開業は実現可能か?

JR東海は、静岡工区の工事完了まで最低10年かかるとの見通しを示しています。仮に来年着工できたとしても、2035年までトンネル工事が完了する保証はありません。

altalt静岡県内のリニア中央新幹線ルート。早期着工が望まれる。

2027年開業の目標達成は、ますます困難になっていると言わざるを得ません。関係者間の協力と迅速な対応が求められています。

今後の展望と課題

リニア中央新幹線は、日本の経済発展に大きく貢献する可能性を秘めたプロジェクトです。静岡工区の着工遅延は、大きな損失につながる恐れがあります。

静岡県とJR東海は、早期着工に向けて真摯な協議を行い、互いに納得できる解決策を見出す必要があります。また、国も積極的に関与し、調整役を担うことが重要です。

リニア中央新幹線の実現に向けて、今後の動向に注目が集まります。