立憲民主党の枝野幸男、国民民主党の玉木雄一郎両代表、衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」の野田佳彦代表は17日、衆参両院での統一会派結成をめぐり同日午前に予定していた党首会談を開催直前に取りやめ、19日に延期した。会派結成に関し、国民側の党内調整が整わなかった。
立民の福山哲郎幹事長は延期理由について「山登りでいえば9合目まで来ているが、最終のところで残念ながら整わなかった」と記者団に説明した。「全体の交渉が行き詰まっているとか、後退しているということではない」とも語り、統一会派構想が頓挫する可能性は否定した。
関係者によると、立民と国民の両党幹部は直前まで協議を続けたが、国民側が海外視察中の大塚耕平参院会長の不在を理由に延期を申し入れたという。
両党は7月の参院選で激しく争った経緯があり、参院では統一会派に消極的な意見が根強い。立民幹部は「合意後にひっくり返される方が大変だ」と延期を容認した理由を説明した。
玉木氏は東京都内で記者団に「9・5合目ぐらいまでは来ていると思うが、多少、調整が必要なところがある」と語った。一方、枝野氏は党会合で「最終的な結論は決まっていない」と述べるにとどめた。
3党派は憲法などの基本政策や新会派の名称、人事をめぐり見解の相違がある。共通のルーツである旧民主党の「決められない政治」がよみがえったような土壇場でのキャンセル騒動となった。(千田恒弥)