韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対する2度目の弾劾訴追案が国会に提出され、14日の採決を前に緊張が高まっています。大統領の支持率は低迷し、与党内でも賛否が割れる中、可決の可能性を探ります。
弾劾訴追案の現状と可決への道
前回の弾劾訴追案は与党議員の欠席により廃案となりましたが、今回は状況が異なります。キム・サンウク議員をはじめとする一部の与党議員が賛成の意向を表明しており、可決の可能性が現実味を帯びています。
alt韓国国会前で弾劾訴追案可決を訴えるキム・サンウク議員
1人でも多くの与党議員の賛成票が得られれば、弾劾案可決への道が開けます。しかし、与党内では激しい攻防が続いており、賛成派議員への圧力も強まっているようです。キム議員自身も殺害予告を受けるなど、厳しい状況に置かれています。
与党内の葛藤とキム議員の決意
キム議員は、党の方針に反して前回の採決に参加し、今回は賛成票を投じる決意を固めています。彼は、国会の安定と国民の不安解消のためには、弾劾可決が必要だと訴えています。
党内では孤立を深め、政治生命の危機に瀕しているにもかかわらず、キム議員は「正しい道を行く」という信念を曲げません。彼の勇気ある行動は、他の議員の心を動かすことができるのでしょうか。
沈黙を貫く与党議員たち
メディアは与党議員の動向を注視していますが、多くの議員は沈黙を守っています。党の倫理を理由に明言を避ける議員や、議論の必要性を訴える議員など、様々な反応が見られます。
alt沈黙を保つ与党議員たち。弾劾訴追案をめぐる緊迫した状況が続く
一部の議員は、個人の判断に任せるべきだと主張し、他の議員への説得活動を控えています。14日の採決まで残り時間はわずかですが、与党議員の最終的な判断が注目されます。
弾劾訴追案の行方
韓国政治の岐路に立つ弾劾訴追案。可決されれば、大統領の職務は停止され、憲法裁判所の審理が行われます。否決された場合は、尹大統領は職務を続行しますが、政治的なダメージは避けられないでしょう。
今後の韓国政局を大きく左右するこの採決。国民の関心は、国会議員の判断に注がれています。