なだぎ武さん、中学時代の壮絶ないじめ体験を告白:無視という抵抗が生んだ悪循環

学校生活は誰もが楽しい思い出ばかりとは限りません。お笑い芸人のなだぎ武さんは、CHANTO WEBのインタビューで、中学時代の壮絶ないじめ体験を赤裸々に語っています。無視という抵抗を試みたものの、それがさらなる攻撃を招いてしまう悪循環に陥ってしまった苦悩の日々とは、一体どのようなものだったのでしょうか。

孤立を深めた小学校時代

小学校低学年までは楽しく学校に通っていたなだぎさんですが、高学年になるにつれて状況は変わっていきます。映画やテレビ、本の世界にのめり込む一方で、同級生との共通の話題が見つからず、次第に孤立を深めていきました。さらに、肥満体型もいじめの標的となる一因だったと振り返ります。

エスカレートするいじめ、そして悪循環

中学に入学すると、待っていたのはさらに過酷ないじめでした。ヤンチャ風の男子グループと同級生になってしまったことが、悪夢の始まりでした。最初は体型をからかわれる程度だったいじめは、次第にエスカレートしていきます。

なだぎさんは、いじめに対して反応しないという「無抵抗」の姿勢をとっていました。相手と同じ土俵に立ちたくなかった、言い返しても無駄だと考えていたのです。しかし、この態度は逆効果でした。いじめる側からは大人ぶっているように見えたのか、攻撃はさらに激しくなっていったのです。

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よかれと思って…善意のフォローが逆効果に

クラスメイトの女子の中には、なだぎさんをいじめから守ろうと声をかけてくれる人もいました。しかし、その善意の行動が、いじめる側の攻撃をさらに激化させる結果となってしまったのです。なだぎさんは、心の中で「余計なことを言わないでくれ」と叫んでいたといいます。いじめ問題の難しさ、そして周りの人間の対応の難しさを物語るエピソードです。

無視という抵抗の限界

なだぎさんの経験は、いじめに遭った時の対応の難しさを浮き彫りにしています。無視という抵抗は、必ずしも有効とは限らないのです。「いじめ問題専門家」(仮名)は、「いじめの初期段階では、毅然とした態度でNOを伝えることが重要です。しかし、エスカレートした場合は、一人で抱え込まず、信頼できる大人に相談することが大切です」と指摘しています。

沈黙の苦悩、そして未来への希望

なだぎさんのように、いじめに苦しむ子どもたちは少なくありません。声を上げることができず、一人で苦悩を抱え込んでいる子どもたちに、手を差し伸べることが私たち大人の責任です。いじめ問題への理解を深め、子どもたちが安心して学校生活を送れるような社会を築いていく必要があるでしょう。