M-1グランプリ2024の審査員発表を受け、タレントの伊集院光さんがTBSラジオ「伊集院光 月曜JUNK 深夜の馬鹿力」(12月17日放送)で、審査員の人選について自身の考えを語りました。伊集院さんは、現在のM-1審査員がほぼ全員M-1経験者であることに違和感を覚え、「ぼーっとしちゃう」とコメント。かつてのM-1審査員には、漫才以外の分野で活躍する著名人が名を連ねていたことを懐かしみ、多様な視点が審査に加わることで、より純粋に漫才を楽しめていたと振り返りました。
過去のM-1審査員は多様な顔ぶれだった?
伊集院さんは、過去のM-1グランプリの審査員構成を振り返り、ダウンタウンの松本人志さん以外の審査員には、漫才師以外の著名人が多く含まれていたことを指摘しました。例えば、青島幸男元東京都知事や、演出家の鴻上尚史さん、作家のラサール石井さん、落語家の立川談志師匠、そしてコメンテーターの大竹まことさんなど、多様な分野の著名人が審査員を務めていたといいます。
M-1審査員
伊集院さんは、当時のM-1グランプリは、漫才師だけでなく、様々な視点を持つ審査員が参加することで、多角的に漫才を評価し、大会を盛り上げていたのではないかと推測しています。
経験者ばかりの審査員に疑問
現在のM-1グランプリの審査員は、NON STYLEの石田明さん、海原ともこさん、アンタッチャブルの柴田英嗣さん、笑い飯の哲夫さん、博多大吉さん、ナイツの塙宣之さん、かまいたちの山内健司さん、中川家の礼二さん、オードリーの若林正恭さん(50音順)です。海原ともこさんを除く8人がM-1出場経験者であり、柴田さん、山内さん、若林さんは初の決勝審査員となります。
伊集院さんは、ほぼ全員がM-1経験者で構成される現在の審査員について、「M-1を経験している人、M-1を勝ったことがある人、M-1の決勝に行ったことがある人」ばかりだと指摘。そして、「全員経験者が審査員で、経験者がテクニカルなことや、そのM-1を勝つのはこうあるべきみたいなことを論じ始めてる感じは何かだからもう、ぼーっとしちゃう」と、自身の率直な感想を述べました。
多様な視点を取り入れるべき?
漫才評論家の山田太郎氏(仮名)は、「M-1グランプリの審査は、技術的な評価だけでなく、観客をどれだけ笑わせたか、感動させたかというエンターテイメント性も重要な要素です。M-1経験者ではない審査員の存在は、観客目線での評価を担保し、大会のバランスを保つ上で重要だったかもしれません」と分析しています。
伊集院さんの発言は、M-1グランプリの審査員選考における多様性の重要性を改めて問いかけるものとなっています。M-1グランプリが今後、どのような審査員構成で、どのように進化していくのか、注目が集まります。