日本の皆さん、想像してみてください。毎日片道1時間以上かけて通勤する生活を。韓国の首都圏では、それが現実となっています。今回は、韓国統計庁の興味深いデータをもとに、首都圏ワーカーの通勤事情と職場滞在時間の実態に迫ります。
韓国首都圏の通勤事情:平均82分!
韓国統計庁が発表したデータによると、首都圏の会社員の平均通勤時間はなんと82分!これは、東京圏の平均通勤時間と比較しても長いと言えるでしょう。統計庁は、SKT、KT、LGU+といった大手通信3社の位置情報データを用いて、1220万人もの会社員の移動パターンを分析。その結果、首都圏ワーカーの過酷な通勤現実が明らかになりました。
通勤ラッシュの電車内
30代が最も長く、60代以上は短め?年齢別通勤時間
年代別の通勤時間を見てみると、30代が平均76.9分で最も長く、次いで40代が75.4分という結果に。子育て世代にとって、この長時間の通勤は大きな負担となっていることでしょう。一方、60代以上の平均通勤時間は69.6分と平均よりも短くなっています。
1日の職場滞在時間は平均9.1時間!
通勤時間だけでなく、職場滞在時間も気になるところ。データによると、会社員の1日平均職場滞在時間は9.1時間。30代は9.4時間と最も長く、40代が9.3時間、50代と20代以下が9.2時間という結果でした。60代以上は8.4時間と、他の年代に比べて短くなっています。「働き方改革」が叫ばれる中、長時間労働の是正が急務と言えるでしょう。
オフィスで働く人々
首都圏の職場滞在時間が最長!地域差も明らかに
地域別に見ると、首都圏の会社員の職場滞在時間が9.3時間と最も長く、済州島が8.6時間と最も短い結果となりました。首都圏への人口集中、それに伴う競争の激化が長時間労働につながっている可能性も考えられます。地方との格差是正も重要な課題と言えるでしょう。
通勤時間の短縮、ワークライフバランスの改善に向けて
今回のデータは、韓国首都圏の会社員が長時間労働、長距離通勤という厳しい状況に置かれていることを示しています。通勤時間の短縮やワークライフバランスの改善に向けた取り組みが、より一層求められると言えるでしょう。例えば、リモートワークの導入やフレックスタイム制の拡充など、企業側の積極的な取り組みが重要です。
在宅勤務の様子
韓国のフードスタイリスト、パク・ミンジ氏(仮名)は、「長時間労働や長距離通勤は、食生活にも悪影響を及ぼす可能性がある」と指摘しています。疲れて帰宅した後に、手軽なインスタント食品や外食に頼ってしまうことも少なくないでしょう。健康的な食生活を送るためにも、ワークライフバランスの改善は不可欠です。